皆さんに起業/独立して叶えたい夢はありますか?
もしそうであれば、それは素晴らしいことです。
しかし起業には会社員で得られる安定や生活の保証はありません。
そこが起業の厳しさでもあり楽しさでもある
起業する側としては当然成功することを目的としますが、その成功率を上げるには準備が必要となります。
本記事では個人事業主2年目であるなめくじが、どんな事業想定でどんな準備をしてきたか基礎の部分を紹介します。
これから起業を考えている人の参考になればと思いますので、どうぞ読んでみてください。
結論
- 自分が起業に向いているか、勝てる起業なのかは必ず考える!
- マネーリテラシーを高めつつ家計簿をつけ、資金を準備していく
なめくじの事業の種類
まずは自己紹介をしますね。
なめくじは専門職(スキル持ち)を10年以上続けてきまして、去年の2021年にスタッフ雇用あり、実店舗型で起業しています。
業種は医療サービス系であり、多少ディフェンシブ(景気に売上が左右されにくい側)な業界だと思っています。
起業までの各種手続きやそこに関わる各企業との折衝や起業までのロードマッピングは、いわゆるコンサル会社に仲介していただいています。
ただし一般的なコンサルではなく業界に特化したところや
起業前の準備(直前は除く)
さて早速ですが、なめくじが起業前に準備してきたことの基礎部分を紹介をしていきます。
ここでいう準備とは、起業1年前〜1ヶ月前の直近の動きのことではありません。
もっと長いスパンでの話です。
船旅で言えば、出航直前の打ち合わせではなく「船を選んだり作ったりする段階」であることをご理解ください。
そして内容が正しいかは読んでいる皆さんが自分で判断してください
①自分が起業に適しているかを考える
まずは自分が本当に起業したいのか、そして「起業に適した能力を持っているか」を考えました。
自己紹介通りに私は専門スキルを習得しているため、転職も容易ですし勤め人で食い扶持に困ることはほぼあり得ません。
その状況を捨ててまで起業するほどの夢やモチベーションがあるかどうかは、起業後の苦しい展開での土俵際の強さに繋がります。
また起業に適した能力を持っているかというのは、専門スキルだけではありません。
フリーランスでもそうですが、ほぼ全ての業種で人とのコミュニケーション能力が重要となります。
コミュ力と言っても、「すぐ人と盛り上がれる」とかだけの話ではない
人から信頼を得ること、顧客の心を掴むこと、スタッフを繋ぎ止める能力、取引企業との付き合いを維持する能力。
なめくじは起業前にこれらを持っているか自分に問い続け、そして「いけるだろう」と判断しました。
自分が起業に向いているかどうかを知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。
②勝てる起業なのかを考える
さて次に、起業した場合に勝ち目が大きいかどうかという判断をする必要があります。
なめくじは勝てると思ったので結局起業してるんですけどね
まずは業界としてこれから隆盛していくのか、維持できそうなのか、斜陽なのかを考えてみましょう。
もし斜陽産業で起業しようとするならかなり厳しい戦いになるのは誰の目にも明らかですよね。
今なら印刷業界とかカメラ業界とかやな
しかし逆に斜陽産業でライバルが脱落していく中で、「自分は生き残れる」という自信があればある意味挑戦する価値はあるかもしれません。
次に業種としての需給を考えなければいけません。
売上が出てくるというのは、社会の需要があってこそです。
もし社会の需要はあってもすでにライバルが多数いて、その供給が満たされているようであれば参入余地はありません。
レッドオーシャンってやつですね。飲食店は完全にコレです
そのレッドオーシャン市場では、特別な価値(しかも他社が真似できない)で差別化できない限り安さ勝負の消耗戦となります。
消耗戦は事業の利益上限に蓋をしますし、収益構造上の理由でブラック企業化しやすくなります。
売上高が低いから人件費を削って利益を確保することになる
こういった業界や業種の現状と未来を考えることで、「勝てる起業」かどうかを判断していく必要があります。
③ざっくりとした事業計画をシミュレート
勝てる起業と自分が判断しても、具体的な数字を使いながら事業計画をシミュレートする必要があります。
重要な判断こそ客観的な指標を基にすべきです。
まだコンサルティング契約をしていない人は、まずは自分で試算してみましょう。
事業計画のざっくりとしたシミュレートは、それでも解説すると長くなりますので別記事でまとめます。
要は月々売上が〜〜くらい出せそうで、経費が〜〜くらいかかるから差し引き〜〜くらい営業利益が出せそう、みたいな試算です。
すみませんが解説記事ができるのを待っててください
④融資を受けるための頭金を準備する
さて、自分が起業に向いてそう、業種的にも勝ち目があると判断したら、次は資金準備です。
コンサルティングなどの起業であればいいのですが、多くの事業ではある程度まとまった初期投資が必要でしょう。
さらに言えば実店舗型では、不動産投資同様に多額の先行投資(設備など)が必要となります。
店舗規模や業態によって違うと思いますが、ローン無しで実店舗型を起業できる人間は少ないはずです。
なめくじは500万円を証拠金に結局5,000万円借りました
ちなみに融資は万人に推奨するものではありません。
なぜならスモールスタートという起業の鉄則からは外れるためです。
融資を受けるかは、しっかりとした事業計画に沿って経営する自信がある場合にのみ検討してくださいね。
さてなめくじは当初4,000〜5,000万円融資を想定していましたので、頭金(自己資金)は500万円程度準備しました。
連帯保証人無しを条件にしたから、借りる際にだいぶ苦戦した
金融機関の判断によって頭金無しでも可能かもしれませんが、融資を受けるのであれば礼儀として頭金は準備したほうがいいでしょう。
なぜならば、金融機関側からは「頭金をコツコツ準備してきた=起業を見据えて計画的に行動してきた=融資後も大ポカしなさそう」という判断ができるからです。
ですので融資を受けたい場合は、「十分に起業に備えてきた」という意気込みを見せつけるために頭金の準備をお勧めします。
もちろん意気込みだけで融資してくれるほど金融機関は甘くありませんので、しっかりと身辺調査(資産価値)はされます。
あくまで融資が焦げ付くことが無いことを印象付ける「ダメ押し」として資金を準備しましょう。
⑤生活収支の把握
事業計画や実際に事業が動き始めてからのキャッシュフローというのは、実は家計簿に似ています。
結局お金の収支の話やからな
ですのでプライベートの家計を把握できない人は、事業のキャッシュフローも把握できません。
まずは自分のマネーリテラシーを高めるために、家計簿を付けて生活収支を把握しましょう。
もし生活収支を把握できていれば、事業を始めた後にどれくらいの運転資金を残すべきか、どれくらい事業投資に回していいかが分かります。
「生活費が20万円だから、半年分120万は残して後は事業用として使う」などの判断です
融資を受けたとしても、1ヶ月客足ゼロだったら私生活が崩壊する資金配分をしていてはすぐ倒産しちゃいますもんね。
⑥お金の勉強
起業したら、その人は立派な経営者です。
経営者というものは、組織で一番お金にシビアであり続ける必要があります。
経営結果に自分と家族の未来がかかってるからな
だからこそ、お金の勉強をして貪欲に知識を付けなければいけません。
なめくじはお金に関しては7〜8年前くらいまでは情弱丸出しで、多くの無駄金を垂れ流してきました。
もし今の知識で過去に戻れば、投資無しでも貯金200万円は上乗せされていたはずです。
これを読んで耳が痛い人もいるでしょう。
気持ちは分かります。勉強する機会が無いですもんね
しかし過去のことは振り返ってもしょうがありませんので、これからお金の勉強をして知識を付けていきましょう。
ただ知識といっても、社労士や税理士レベルなんてのはもちろん必要ありません。
お金の知識にはジャンルがたくさんありますので、経営者として各ジャンルの60点を取れることを目指せば十分です。
ちなみにこのお金の知識をしっかり付けたいのであればFP3級の資格を取ることをお勧めします。
FP3級に合格できれば、先の点数で言えば50点くらいまでにはなれます。
FP3級を受けようと考えていて勉強法を詳しく知りたい人は、下の記事もどうぞお読みください。
最後に
いかがだったでしょうか。
起業の初期ステップとして数年前から取り組むことについて、自身の経験を基に紹介しました。
起業するまでには、やることがたくさんあります。
「起業するぞ!」となると、いきなり場所選びとか店の内装とか発想が飛びがちですが、まずは基礎を押さえる必要があります。
記事で紹介した①〜⑥はいずれも重要ですが、特に①と②に関しては起業を考える全ての人が絶対に行ってください。
起業自体は自分の責任のもと仕事ができ、非常にやりがいのある人生のイベントとなります。
少なくともなめくじはもうサラリーマンに戻れる気がしないです
しかし実際にはやはり適性というものが存在し、それを無視して起業した場合には不幸になる可能性が高くなってしまいます。
もし本記事を読んで「自分は起業に向いていないな…」と思ったら、その感覚は大事にすべきです。
あなたの人生はあなたしか責任が取れないのですから。
では次の記事でお会いしましょう!
またな
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