S&P500連動型の投資信託ってどれも一緒じゃないの?
その考え方は最大366万円損することになりますよ

S&P500連動型の投資信託から何を選べばいいのか分かる記事です
- つみたてNISAを考えている
- S&P500連動型の投資信託を購入したい
- 投資信託がどれも同じに見えて困っている
結論
S&P500連動型投資信託とは
本記事の内容を理解するために、まず知識の整理から始めましょう。
S&P500とは
S&P500とはアメリカの株式市場と連動する指数(インデックス)の一つです。
これはアメリカを代表する大型株(企業)の株価に連動します。
日本で言えば『日経平均株価/日経225』ですね
しかし日経平均と違い、S&P500は『時価総額加重平均』という算出法を取っているため、より市場の実態に近い動きとなります。
アメリカの株式市場は強い
アメリカは昔から金融市場が発達し、現在では世界の富を集める最大のマーケットとなっています。
その分、上場企業は厳しく審査されるため本当に優良な企業だけが参入しています。
日本も4月から『プライム市場』という名でアメリカの真似をしようとしていますが、始まる前から制度が骨抜きにされています
また、その強いアメリカ株式市場から更に代表的な500銘柄を選出しているため、業績や配当の安定性も十分にあります。
S&P500連動型の投資信託
世界最強の指数の一つであるS&P500とパフォーマンスが連動するように買付を行なっているのがS&P500連動型の投資信託です。
正確には、その買付をしている日本のマザーファンドに出資していますが、ややこしいので覚えなくてOKです
じゃあいうなや
本記事では投資信託に関して記載していますので、すべて円で買付けできる「日本の投資信託」についての話と思ってください。
S&P500連動型はすでに分散が効いている
S&P500連動型の投資信託はアメリカの代表株500銘柄に投資をしていることになります。
つまり、S&P500に連動させるだけで勝手に分散が効いているということになります。
手動でポートフォリオを作る場合は、「建設」、「卸売」、「医薬品」などの銘柄をピックアップしてバランスを取る必要があります。
なぜならバランスの悪いポートフォリオはハイリターンが見込める一方で、何か政治的/資源的トラブルなどがあった時に資産価値が暴落するリスクがあるからです。
しかしS&P500連動型はそんな心配をする必要はありません。
ひたすら1銘柄に投資し続けるだけで勝手にリスクが分散されています。
S&P500連動型投資信託は何がおすすめ?
S&P500連動型投資信託が心強い投資対象であることがご理解いただけたかと思います。
しかし、実際には様々な運用会社が似たような投資信託をいっぱい出しています。
我々個人投資家はどれを選んだらいいのでしょうか?
分かりやすく1銘柄だけとか法律で規制せぇや
その1銘柄がクソ商品だったら日本の投資家全員が詰みますけどいいんですか?
信託報酬の低さで選ぶ
長期の積立運用を考えるのであれば、信託報酬(手数料)が安いほうが有利です。
以下は2022年3月時点の最新データです。

「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」と「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の信託報酬が圧倒的に低いことが分かります。
こんなん二択やん
どれを選ぶのも投資家の自由ですが、事実上はそうなっていますね
仮に同じ月5万円/20年間/年利5%のよくある投資を考えると、信託報酬の最安と最高銘柄ではなんと最終損益が「366万円」も変わってきます。
初見殺しすぎるやろ…
純資産の多さで選ぶ
純資産を基準に選ぶのは以下2つのメリットがあります。
- 多くの投資家が選んでいるという安心感とブランド力
- 資産が多い分、銘柄が廃止になるリスクが少ない

「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」と「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」の純資産が圧倒的に多いことが分かります。
また二択やん
事実上はそうなっていますね(2回目)
レバレッジで選ぶ
数多くあるS&P500連動型投資信託の中で、1個だけある意味仲間はずれがいます。
それが「iFreeレバレッジ S&P500」です。
これは他の投資信託がS&P500そのものに連動することと違い、「S&P500の2倍の値動き」になるように調整されます。
まさにハイリスクハイリターンで通常の投資信託とは全く違う考え方が必要になりますので、購入の際には十分注意してください。
似たようなレバレッジNASDAQが去年11月にバズりましたが、現在大爆死しています
つみたてNISA向けS&P500連動型投資信託
これからつみたてNISAで初めての投資をしようという方も多いと思います。
本記事にたどり着いたということはあなたはS&P500に興味があるはずですので、その前提でお話しします。
では先ほどの表をもう一度見てみましょう。

つみたてNISAは最長20年間の長期運用を前提とした制度です。
手数料低い方が良いんやな
信託報酬の低さで考えると、やはり「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」と「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の二択となります。
両者ともつみたてNISAの対象銘柄となっていますので、問題なく設定できます。
信託報酬のわずかな差はありますが、さすがに気にしなくていいレベルです。
お好きな方を選んでください。
なめくじは数年後には両者の純資産が逆転すると見ています
最後に
いかがだったでしょうか?
たくさんあるS&P500連動型投資信託でも、順を追って考えていけばほぼ二択となります。
投資におけるあなたのリスク許容度が高ければ「iFreeレバレッジ S&P500」を選択肢に入れるのも有りだと思います。
長期保有を前提とすることが多いS&P500連動型投資信託は、出だしでつまずかないようにしっかり銘柄選びをしましょう。