投資しないと貯金が減っていく?!インフレと金利の関係性

投資
スポンサーリンク

銀行貯金や郵便貯金だけをしているみなさんに質問です。

貯金はどんどん減っていく」という事実を知っていますか?

何をバカなとお思いでしょう。

銀行や郵貯にお金を預けていたら利息も付くし盗難されることもない。

増えることはあっても減るなんてことはあり得ないですよね。

でも実際には日本で貯金をしている限り、増減を繰り返しながらどんどん減っていくことは事実です。

大事な資産を守るために、そのカラクリについて一緒に考えていきましょう。

個人事業主:年商3,000万円
金融資産:1,800万円(株660万円)
投資内容:投資信託/米国ETF/日本株/仮想通貨
収益率:30%(3年2ヶ月)
資格:FP3級

なめくじをフォローする
スポンサーリンク

結論

現代の国家は基本的にインフレ傾向があり、貯金の利率がインフレ率と比べると圧倒的に低いので実質の価値が目減りしていきます

ですので、「貯金額が減ることは無いものの購買力は下がっていく」という現象が起きます。

インフレの波に飲み込まれないようにするためには『投資』をおすすめします。

貯金が減っていく理由

銀行や郵貯に貯金をしているだけでは、実質的な資産は減る傾向にあります。

なぜそうなるかを1つずつ順を追って解説していきます。

通貨の本質を考えてみる

さて、まずお金というものの本質について考えてみましょう。

お金というのは物質としての価値は特別高くありません。

誰も1万円札が1万円かけて作られているとは思いませんよね。

ではなぜ1万円札が1万円の価値があるものとして世間で使われ続けているのでしょうか。

その答えは、日本円が基軸通貨(めちゃくちゃ信頼度の高い通貨)であるおかげで、安定して価格分のモノやサービスと引き換えられるからです

通貨というのは単なる引換券です。

例えば仮に日本という国がむちゃくちゃの内戦状態や無政府状態だったとします。

海外からは日本円が売られる、明日にも政府が倒れて1万円札が紙屑になるかもしれない状況では1万円札を1万円分の引換券としては使わないですよね。

良いとこ1000円分の価値、基本的には物々交換の原始時代に戻っているはずです。

この例からも分かる通り、通貨には”信頼性”というものが大切になり、その信頼性が高い通貨ほど安心して引換券として使えるようになります。

インフレは絶対に避けられない

さて、先に「安定して1万円分のモノやサービスと引き換えられるから」と書きましたが、厳密に言えば違います。

正確には1万円の価値から少しずつ減っていきます

国家は、社会の発展とともに緩やかなインフレを起こすことを理想としています。

インフレとはご存知、物価の上昇のことですね。

新しい技術や設備で今までにない価値を創造し、それによって社会が発展し国や市民に富が集まる。

みんなが富を持っているから物の値段が上がる=インフレしていく。

この流れを否定すると国は発展しないどころかむしろ衰退していきますので、より良い生活ができる国家を目指す上で長期視点でのインフレは避けられません。

世界経済のネタ帳様が各国のインフレ率を分かりやすくグラフ化(国名の右の推移をタップ)していますのでインフレ率に興味がある方はご覧ください。

見ていただいた方は分かるかと思いますが、健全な国家では基本的に常に緩やかにインフレし続けています

なめくじ
なめくじ

アメリカ/韓国/ドイツなどあなたの気になる国のインフレ率を見てみましょう。「常に緩やかにインフレする」のが良好に運営されている国家の証拠です

日本だけ異様なデフレが蔓延っていますが、それでも10年〜30年の中長期スパンで考えれば必ずインフレします。

というか、本当はインフレは続いているのですが企業がインフレに耐えていて価格を上げていないというのが実情です。

※2022.2追記:とうとう耐えきれなくなって一気に値上げが始まりましたね。

それでも限界がありますので、どこかで消費者にもはっきりとした形でインフレが見えてくるでしょう。

スマイルくん
スマイルくん

う、うまい棒が…12円に…

インフレは通貨の価値が薄まる現象である

さて、インフレが避けられないことを説明しましたが、インフレしたら通貨の価値はどうなるでしょうか?

答えは『薄まる』です。

仮に物価が10年で2倍になるとしたら、今390円で買えているビッグマックは10年後には780円になります。

同じビッグマックを買うのに2倍の通貨を出さなければいけなくなったというのは、通貨の価値が薄まっていることに他なりません。

価値が薄まる=目減りすると言い換えても構いません。

通貨の価値は、それに印字されている額のことではありません。

通貨の本当の価値は購買力(モノやサービスと引き換えられる力)なのです

上記の例で言えば、10年後に1万円札を握りしめて買い物に行ったとしても、それは現在でいうと5000円札を握りしめているのと同じ行為です。

さぁ、そろそろ分かってきた頃じゃないでしょうか。

貯金もインフレとともに薄まっていく

ここまで頑張って読んでいただいてありがとうございます。

やっと本題です。

通貨の価値がインフレによって薄まるのは理解いただけたかと思いますが、同じ現象が貯金でも起きます。

だって貯金は通貨の集合体ですからね。

貯金をそのままにしておくと、インフレとともに貯金の価値が薄まっていく

さて、頭の回転が早いあなたはこう疑問に思うのではないでしょうか?

「貯金は利息がつくから増える(薄まらない)んじゃないの?」と。

貯金には確かに利息がつきます。そして貯金が増えることも事実です。

しかし、現在の貯金による利息の割合(利率)をご存知ですか?

現在の利率は、なんと驚きの『0.001%』です!

もう0が多すぎて逆の意味で想像できません。

0.001%を分かりやすく言うと、100万円を貯金した時に利息10円がゲットできるということです。

ハナクソみたいな額ですね。

対してインフレ率はどうでしょうか?

乱暴な計算ですが、ここ10年の平均を取ってみると以下の通りです。

  • アメリカ:平均1.73%
  • 日本:平均0.5%

長年デフレに苦しんでいる日本ですら0.5%です。

いかに銀行利率の0.001%が意味の無いものかが分かるでしょう。

さて、ここでもう1個「利率は経済が良くなったら上がるから、インフレ率が低い今だけの話でしょ」という反論があるかも知れません。

インフレ率が上がったら利率が上がるのは中学で習う経済の大原則ですが、それでも利率>インフレ率となる可能性は極めて少ないです。

失われた20年と言われた過去20年の中でも1.38%のインフレ率を達成したことがありました(2008年)が、最大利率は2007年の0.2%です。

インフレ率1.38%は決して悪くない数値ですが、多少上振れしようが「利率>インフレ率」となるのが絶望的なことが分かるでしょう。

日本で利率がインフレ率を超えていたのはバブル期です。

バブル期では利率5%とかいう状況ですので、貯金するだけで金額もバンバン増えましたし本当の意味での価値も増えました。

しかし現在の日本は衰退国家ですので、まずバブルが再来することはありません。

これらの事実を踏まえて言えるのは、「貯金をしているだけでは貯金の価値はどんどん薄まっていく」ということです。

念のために繰り返しますが、貯金額が減るということではありませんよ。

通貨・貯金としての本来の価値(購買力)が目減りしていくという意味です。

なぜ日本人は貯金が好きなのか

なぜ日本人はここまで貯金にこだわるのでしょうか。

本記事を読んでいる貴方はすでに金融リテラシーが高いと思いますが、貴方ではなく周りの方で投資をしているという人はいますか?

みんな貯金しかしていないではないでしょうか。

日本人が貯金を好きなことには様々な理由が複雑に絡んでいると思われます。

なめくじ的には、おそらくバブル期の成功体験が大きかったのではないかと推測しています。

先に述べたようにバブル期の貯金の利率は5%、現在の投資家がリスクを背負って稼ぐ年利が3-5%。

そりゃ誰も投資なんてせずに貯金しますよね。

リスクなしで1年で5%ずつ資産が増え続けるんですもの。

その成功体験を基に、各家庭で「投資なんて危なっかしいことをは避けて貯金だけしていればいいんだ」という理屈を見失った金融教育がされて今日に至っているのではないでしょうか。

それ以外にも日本の投資環境が整備されていないとか保守的な国民性とか色々理由はあるとは思いますが、「バブル期の幻影から抜け出せていない」これが根本な気がなりません。

インフレに飲み込まれないようにするためには

インフレによって大切な貯金が削られないためには、どうしたらいいでしょうか。

なるべく利率の高い銀行を必死で探す?

残念ながら永遠に見つからないでしょう。

インフレに飲み込まれないようにするには『投資』をするしかありません

利率が上がる時を待つのも不毛ですし、上がったとしてもインフレ率を超えるとは限りません。

それよりかはしっかりとお金にまつわる知識をつけて、投資をすることをおすすめします。

もしどうしても投資に抵抗があるという方は、貯金自体が減っていくことは受け入れて節約をするか本業・副業などで稼ぐという選択肢があります。

投資自体は向き・不向きがありますので、ご自身のあった形で資産形成をしていただければと思います。

もし投資に興味が出てきた場合は、口座を開設する証券会社選びから始めましょう!

なめくじ
なめくじ

では次の記事でお会いしましょう!

スマイルくん
スマイルくん

またな

コメント

タイトルとURLをコピーしました