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- FIREとは何なのか知りたい
- FIREが自分にとって役立つ情報なのか知りたい
早くこの労働の日々から解放されたい。
そんな切実な思いを胸に今日も働いている人は、日本総人口の9割くらいいると思います。
さて、昨今では「不労所得 自由」とかで検索しても、書店の経済誌コーナーに行っても「FIRE」という言葉を目にします。
FIREとはいったい何なのでしょうか??
そしてそれは自分や自分の家族に役立つものなのでしょうか?
本記事ではそんなFIREについて分かりやすく解説していこうと思います。
最後まで読めば「FIREとは何か」、そして「FIREのメリット・デメリット」についてを知ることができます。
どうぞ最後までお付き合いください。
結論
- FIREとは経済的な不安が無い状態で早期リタイアすること
- FIREを達成するためには資産を増やしたり生活費を減らす必要がある
- FIREは人生の自由が得られる反面、社会との繋がりが欠けやすい
FIREとは何なのか?
FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略で、日本語に直すと「経済的自立を伴った早期リタイア」のことです。
平たく言えば、「老後資金を確保した状態での早期リタイア」ですね。
今まで言われていた早期リタイアと違う点は、経済的に自立している=お金の心配が無い状態であることです。
つまり「仕事を辞めたけど、生活費に不安が残る」状態は、厳密にはFIREではありません。

そういう意味ではFIREはちょっと難易度が高めですね
なぜ今FIREが騒がれているのか
アメリカ発祥のFIREという考え方は、ここ数年で日本のメディアに多く取り上げられて世間に認知されつつあります。
なぜこれほどまでにFIREが騒がれているのでしょうか?
その答えは人々の価値観の変化です。
日本が高度経済成長期あるいはバブル期などでは、働けば働いただけ賃金が上がりました。
そして良いモノはドンドン買うという消費文化が栄え、物質的にとても満たされた生活が有りました。
しかしここ10〜20年では、「モノより思い出」というように価値観が変化し始め、精神的な満足度が重要視されるようになりました。
これは「高級車、良い家、良い暮らし」があれば充実した人生と感じる人が少なくなっていることを意味します。
一方で「家族との時間」や「自分らしい生活」を大切にする人たちは増えつつあります。

消費大国アメリカでも同じことが起きている
そこで出たのがFIREの概念です。
経済的自由、つまり老後に憂いなく生活できるお金は確保することで何が変わるか?
それは生きるためではなく自分らしくあるために働く、不必要なら働かないという選択で出来ることです。
その選択肢が確保できている限りは、お金に振り回されずに自分らしい人生を送れる。
FIREにはそんな魅力があります。
FIREのメリット
大筋が理解できたところで、FIREのメリットをもう少し深掘りしていきましょう。
自由になる
FIRE最大のメリットは、自由を得て自分の人生をコントロールできることにあります。

自由がFIREを目指す理由の土台です
経済的な自立を達成したからには、自分の人生にとって苦痛やことや無駄なことをする必要が無くなります。
もし仕事をしないと生活できなければ、その仕事を失うことは路頭に迷うのと同義です。
必然的に仕事を失わないように、苦痛なこともある程度は受け入れなければいけません。

サビ残とか出張とか強制飲み会とかな
この仕事なりお金からの束縛が解放された状態がFIREであり、達成した暁には人生の自由が約束されます。
平たく言うとFIREを達成すれば、もう下げたく無い頭を下げる必要はありません。
住む場所を選べる
仕事に勤めているとどうしても通勤圏内に居を構える必要があります。
FIREを達成できればそもそも何かを我慢する必要が無くなりますので、どこに住もうが誰にも咎められることがありません。
まだ小さい子供がいれば通学圏もよし、南の島でのんびり過ごすもよし、都心で便利に暮らすのもよしです。

都心に住むとFIREの達成条件がキツくなるけどな
好きなことをできる
FIREすれば24時間は全て自分のものです。
どれだけ怠惰に過ごそうが生きることができます。
時間があれば家族や友人と大切な時間を過ごしたり、自分が本当にやりたいことに100%打ち込めたりします。
大きく言えばこれも「自由」ですが、時間の束縛から解放されるのもFIREの特長です。

趣味=仕事なら仕事してても全然OK
生きる力がつく
FIREは自然に達成できるものではありません。
大富豪の家生まれでなければ、達成までの道には必ず本人やその家族の努力が必要です。
生きる力とはつまり、「節約」や「稼ぎ方」や「投資」の方法を熟知するということです。
普通は人生40〜50年は働かなくてはいけないところを10〜30年程度で終わらせる訳ですので、その分効率的に生きる必要があります。

夏休みの宿題で言えば速攻で終わらせるスーパー小学生になるようなもんや
そして生きる力が身に付けば、FIRE達成後にトラブルが起きようが対応できるようになります。
なぜならその時には、自分の生き方を完全にコントロールできるようになっているからです。

ボケたり体を壊したりしてなければですけどね。健康って大事
FIREのデメリット
全てのものにはメリットもあればデメリットもある。
自分にとって役立つか判断するためには、FIREのデメリットも知っておきましょう。
達成までに我慢が必要
FIREするためには節約が欠かせません。
節約するということは、今の楽しいことをスルーして未来に回すということです。

北斗の拳で言えばミスミのじいさんみたいな行動です

毎度思うけど例え方が分かりづらいのよ
FIREを目指す場合は、数ある”楽しいこと”からより満足度の高いものを取捨選択する必要があります。
瞬間瞬間を最大限楽しみ抜いて生きていきたい人にとっては、この我慢は苦痛かもしれません。
社会や組織からの繋がりが無くなる
FIRE後の生き方次第では、今まで属してきた社会から組織から分離されアイデンティティを失う可能性があります。
人は何かに属することで安心を覚え、自分が何者であるかを認識する生き物です。

幼少期よりそういう生き方を叩き込まれているから仕方ありません
もしFIREを達成した後にやるべきことを見失い社会との繋がりを欠いてしまったら、自己認識ができなくなっていく危険があります。

80歳になっても働き続ける名物婆ちゃんとかはまさにコレ防止やな
これを避けるためには、FIRE後も社会への参加や社会貢献をしたほうが良いかもしれません。
FIRE達成後も不安は残る
FIREは今の生活レベルや収支を元に達成額を計算します。
逆に言えばFIRE後に生活レベルをあげてしまっては生活が破綻する可能性が出てきます。
それにいくらお金や資産を貯めようが不安が消えることは生涯無いでしょう。
もし予期せぬ病気になったら?もし家族の介護でまとまったお金が必要になったら?
こういった不安の種を考え出すとキリがありませんが、それが人というものです。
FIRE達成後に全く不安が無くなる人というのは、かなりメンタルが強く楽観的なタイプと思われます。

お金の心配はつきものと割り切った方がいいかもしれません
どういう状態になればFIREなのか
本来の意味でのFIRE条件は以下のただ一つです。
- 資産+不労所得>死ぬまでの生活費

「本来の意味」と枕詞を付けたのは特殊FIRE(後述)があるからです
待って、自分がいつ死ぬか分からなくない?
その通りです。
人はいつ死ぬかは分からないので、死ぬまでの生活費は厳密に計算することが不可能です。
ただそれでは意味がありませんので、よく平均年齢やほとんどの人が亡くなるだろう100歳を目安に計算したりします。
あるいは以下の条件をクリアすることでも構いません。
- 不労所得>死ぬまでの生活費

これは「配当金や不動産賃料で悠々自適」みたいな条件やな
以下では具体的なFIRE達成パターンを見ていきます。
「資産>生活費」パターン
まずはシンプルな「資産>生活費」のパターンを考えてみましょう。
年間の生活費支出が300万円の50歳男性がいたとします。
その人がもし資産1億5千万円を持っていたとしたら、100歳になるまでの50年間は資産を切り崩すだけで生きていくことができますね。
- 1億5千万円÷300万円/年=50年
これだと101歳からは生活できなくなりますが、常識的にはFIRE達成といってもいいでしょう。
5歳の子どもが1人いる30歳夫婦と仮定したらどうでしょうか?
子どもが20歳になるまで親子で年間の生活費支出600万円、そして子どもが独立した後の夫婦の生活費支出を400万円かつ80歳まで生きるとします。
そして子どもが独立するまでの教育費を15年で1,000万円と仮定します。
そうすると必要な資産額は以下の通りになります。
- 600万円/年×15年+400万円/年×35年+1,000万円=2億4千万円
つまりこの夫婦が2億4千万円の資産を形成すれば、子どもにかかる費用も含めてFIRE達成と言えます。
「不労所得>生活費」パターン
次に「不労所得>生活費」のパターンを考えてみましょう。
不労所得とは読んで字のごとく、労働によらない所得のことを指します。
分かりやすいのは株の配当金ですね。
他には年金受取も不労所得に該当します。

先に出た不動産投資で得られる利益(賃料収入)も不労所得の1つや
仮に前出の50歳男性が山ほど株式資産を持っていて、配当金が常に年間300万円入るといった状況になっていたらFIRE達成と言えます。

ちなみにこのレベルに到達するには、1億円以上の株式資産が必要です
不労所得は永続的な収入ですので、例え150歳まで生きようが彼は資産を取り崩すことなく生活していくことができます。
「資産+不労所得>生活費」パターン
前2者が合体したパターンで、一番考え方がややこしいですね。

そして多くの人はこのパターンに該当するはずです

そもそもみんな必ず年金が発生するしな
不労所得をベースに考えながらも、老後資金として足りない分を資産で補おうというものです。
やはり生活費300万円/年の50歳男性の例で考えてみましょう。
60歳時点から年金を150万円/年受け取れるとしたら、足りないのは50〜60歳まで10年の生活費と60歳以降の150万円/年です。
これを資産で補おうとしたら必要な額は以下のようになります。
- 300万円/年×10年+150万円/年×40年=9,000万円
さて、これでFIRE達成までの条件について掴めたでしょうか?
今ひとつ分からない方は、とりあえず「資産+不労所得>死ぬまでの生活費」だけ覚えてください。
FIREするためにすべきことは?
FIREの条件は「資産+不労所得>死ぬまでの生活費」とお伝えしました。
これを早く満たすためには、資産や不労所得を増やしたり生活費を減らしたりすることが必要になります。
具体的な内容を順番に見ていきましょう。
資産や不労所得を増やす方法
投資をする
「株式」、「投資信託」、「REIT」などが代表的な投資法です。
FIREしたい民(FIRE達成を目指す人たち)の中では、資産が少ない内は「株式」に全力投球する人が大半です。
投資に関して知りたい方はこちらの記事をお読みください。
起業する
資産を増やすためには起業が有効です。
なぜならサラリーマンと比べて給料的な意味での爆発力があるからです。

逆方向に爆発するかもしれんがな

よしなさいよ
しかし昨今のFIREしたい民の中でも、起業を目指す人は割合的にかなり少ない印象があります。
なめくじは実際に経営を経験して向き不向きがあることを実感していますが、それも関係しているかもしれません。
自分が起業に向いているか気になる人は以下の記事をお読みください。
仕事を頑張る
サラリーマンが仕事を頑張って給料アップを狙うことは資産上昇に繋がります。
ただし一部の企業やインセンティブや残業代が大きい職種でなければ、頑張った労力ほどには給料上昇しない傾向にあります。
場合によっては、より高待遇の会社に転職することも視野に入れましょう。

日本人はもっと転職していいと思うの
副業をする
サラリーマンが起業する場合は、攻撃力を手に入れる代わりに安定という経済的守備力が落ちてしまいます。
皆さんも例えば脱サラしてラーメン屋なんて話を聞いたら「よしなさいよ」としか思えませんよね。
リスクを大きく変えずに資産を増やしたい場合は副業がお勧めです。
そうすればサラリーマンは続けつつ、守備力を落とすことなく所得アップに繋げることが可能です。

プチ起業みたいなものなので、難易度は低くないですけどね
生活費を減らす方法
次に生活費を減らす方法について説明します。
これはシンプルに「節約」となります。
だいたいのFIREしたい民は節約に励むので、自然とミニマリストのような価値観になっていきます。
とは言っても節約が必須という訳ではありません。
例え年間支出2,000万円の貴族生活をしてようが、年間収入が4,000万円あれば資産は増えていきます。
ただ、その年間収入を作るのが大変なのでみんな節約を並行する訳です。

そらそうよ
もし具体的な節約術について知りたい場合は以下の記事をお読みください。
FIREの種類
FIREのイメージが掴めてきたところで、その種類(派生)についてまとめます。
FIREと一口に言っても、実は様々な形でのFIREが存在します。
- Fat FIRE(ファットファイア)
- Lean FIRE(リーンファイア)
- Coast FIRE(コーストファイア)
- Barista FIRE(バリスタファイア)
- Side FIRE(サイドファイア)
いきなり英単語が出てびっくりかもしれませんが、大丈夫です。
ちゃんと解説しますので1個ずつ見ていきましょう。

一部の用語は人によって解釈や定義が違ったりします

細かい違いがあっても達成への考え方は変わらん
①Fat FIRE
おそらくこれが一番イメージしやすいFIREです。
Fatには”太った”とか”肥沃な”といった意味があります。
「十分な資産と不労所得を持ち、早期リタイア後も贅沢込みで悠々自適の生活」というパターンですね。
お金を気にせず好きなように生活できるFIREは、ほとんどの人にとって理想だとは思います。
しかしその分、各種FIREの中で一番達成難易度が高くなります。
内閣府の2020年度調査によれば最も幸福度が高い年収は2000〜3000万円だそうです。
仮にこの収入レベルを維持してFat FIREするなら、単純計算で3〜5億円もの資産が必要となります。

世帯収入で言えば上位1〜2%の狭き世界やな

なれるもんならなりたいですねえ
②Lean FIRE
こちらはFat FIREと対照的に、節約を前提としたFIREです。
Leanには”痩せた”とか”引き締まった”といった意味があります。
これはしっかり資産形成はしながらも、生活費を抑えることでFIREを達成しようというものです。
仮に年間支出200万円程度のミニマリストがLean FIREしようと思えば、資産5000万円程度で達成可能です。
Fat FIREとの難易度の違いがはっきりとお分かりいただけると思います。

達成難易度的にはこちらから目指すことをお勧めします
③Coast FIRE
Coast FIREは前2種と違い、FIRE達成後も働き続けるという特殊なFIREになります。
老後資産を確保してからは、日々の生活費のみを働いて稼ぐというイメージですね。
Coastというのは”慣性の”とか”惰性の”といった意味があります。
「達成後も仕事はのんびり続くよ」ということから名付けられているかもしれませんね。
さてCoast FIREを達成すれば、老後資産を気にして無理に働く必要が無くなります。
日本流に言えば「老後2000万円問題はクリアできましたよ」という人たちです。
最低限自分の生活費を稼げばOK、生活費が余れば投資に回してLean FIREに持っていってもOKです。

ちなみにこれは本来の意味でのFIREではない

FIは分かるけどリタイアしてないですもんね
④Barista FIRE
パートタイムジョブ(パート・バイト)や単発のギグワーク(日雇い労働)など、軽いサラリーで生きていける状態にするために資産形成をする。
これがBarista FIREです。

ちなみにBaristaとはバーテンダーのコーヒー版の職業です

アメリカ人なら納得しやすいんだろうが日本人には名前の付け方が意味不明
Barista FIREでは最低限稼ぐべき収入目標が下がることで、仕事や生き方に選択権が得られます。
例えば月30〜40万円を稼ぐとなると仕事内容をあまり選べず、フルタイムで働かざるを得ません。
しかし月10万円であれば「気軽に短期バイトで稼ぐ」とか「趣味も兼ねた収益性の低い仕事をする」といった選択肢が出てきます。
Barista FIREもCoast FIRE同様に働く必要は残る反面、達成難易度がグッと下がります。
ただしアメリカと違い、日本ではパートや短期雇用の間口が狭い点に注意する必要があります。

労働者が保護され過ぎて、企業側の雇用リスクが大きいせいやな
元々はアメリカで健康保険に加入する権利を得つつ自由な生活を目指すところから生まれた考えです。
日本の制度や慣習ではBarista FIREはやや馴染みにくいかもしれませんね。
⑤Side FIRE
Side hustle(サイドハッスル)=副業を語源とするFIREです。
Barista FIREに近いですが、雇われというよりフリーランスや起業家として稼ぎつつ残りは不労所得で生活するというスタイルです。
Barista FIREのフリーランス版と思えば大体合っています。

どちらにせよ、Side FIREもまた働き続けることになります
サラリーマンとして生きることが当たり前になっている日本では、フリーランスが条件というやや攻めっ気のFIRE方法と言えるでしょう。
Barista FIREとSide FIREのどちらが向いているかは性格や能力、人脈、年齢など人それぞれで異なります。
どのFIREスタイルを選べばいいのか
世の中の人のほとんどはFat FIREが幸せに感じると思います。
完全に”人生上がり”という状況ですからね。
ただ現実にFat FIRE達成は難易度が高いので、なめくじ的には「Lean FIRE」をお勧めします。
もし引きこもり生活が得意ではなくて、何かやっていたい・社会に貢献したい・繋がっておきたいという気持ちが強い人は別です。
社会との繋がりが残る「Coast FIRE」もしくは「Side FIRE」がいいかもしれません。
ちなみにFIREに向かって実際に行動し始めると、これらFIREスタイルの違いは曖昧になっていきます。
そこまではいったん「自分はこのFIREを目指すんだ!」という仮目標として決めておきましょう。

どれを目指そうが節約は要るし同じように資産形成しますからね
最後に
いかがだったでしょうか?
FIREについてざっくりと全体像が掴めたかと思います。
FIREは別にみんながみんな目指すようなものではありません。
あくまで一つの生き方、考え方であるだけです。

ちなみになめくじ夫婦はCoast FIRE狙いです

2人とも労働が嫌いな癖にワーカホリックみたいなとこあるからな
ただ本記事の内容を見て”ワクワク感”を覚えた人は、FIREを検討してみてもいいかもしれません。
いきなりFIREを目指さなくてもいいので「自分はこの先どうやって生きていきたいか」を深掘りして考えてみましょう。
自分が人生に求めているものが見つかれば自ずと道は開けてきますよ。

では次の記事でお会いしましょう!

またな
- FIREとは経済的な不安が無い状態で早期リタイアすること
- FIREを達成するためには資産を増やしたり生活費を減らす必要がある
- FIREは人生の自由が得られる反面、社会との繋がりが欠けやすい
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