
配当もらってますか?こんにちは、なめくじです

銭ゲバみたいな挨拶はやめろ
さて、2022年秋から段々と日本の高配当株が熱くなってきました。
なぜなら世界的な株市場が不安定になっている余波で、日本の優良な高配当株が割安になってきているからです。
高配当株は長期〜生涯保有を前提にするため、いかに割安なタイミングで購入するかがパフォーマンスに大きく影響します。
本記事では日本の高配当株投資に興味がある人向けに、高配当株投資の魅力とその始め方を分かりやすく解説します。
著者のなめくじはまだ総投資金額こそ90万円程度ですが、17.3%(2022年10月時点)の高損益率を確保しつつ取得単価額基準で税引前5.0%の配当金をもらっています。

まぁ高配当株投資にキャピタルは関係ないですがね
現役世代には年2〜4回の副収入として、老後世代には年金代わりとして役立つ高配当株投資。
その魅力をお伝えできればと思いますので、興味がある人はぜひ最後まで読んでみてください。
結論
- 高配当株投資とは配当益狙いの投資でインデックス投資とは全く異なる
- 銘柄選びに知識が必要だが、一旦買えば手間はほとんどかからない
- 高配当株投資を始めるなら単元未満株が買える証券会社で!
高配当株投資とは
さて、まずは知識のおさらいからいきましょう。
高配当株投資とは、配当利回りが高い銘柄に投資をする手法です。

なめくじは税引前3.75%(税引後3%)以上を高配当株としています
通常の株式のトレードとは異なり、いわゆるキャピタルゲイン(値上がり益)は狙わず持続するインカムゲイン(配当益)を目的とします。
ここ数年よく目にするインデックス投資はキャピタルゲイン狙いの長期投資ですので、全く違う投資法と思ってください。
高配当株投資のメリット
高配当株のメリットについては以下の通りです。
- 株を持っている限り配当金が定期的に入り続ける
- 株価の下落や上昇に一喜一憂する必要なし
- 配当金は遊びや生活費に使うのも、再投資するのも自由
- 投資信託と違い信託報酬(管理手数料)は不要
- 出口戦略を考えなくて良い
また本記事で扱う日本の高配当株については、いわゆる為替リスクを含まないことも魅力の一つとなります。

為替リスクとは円安円高の影響でパフォーマンスがブレることです
配当金という精神安定剤
配当金が定期的に入ってくるというのはまさに不労所得で、気持ちが穏やかになれる精神安定剤です。
例えば収入や出費が変動しやすい人にとっては、「とりあえず○○円は配当金で入ってくる」という事実は心強いものです。
また将来危ぶまれている年金で生活する時を考えると、年金以外に定期収入があるというのは大きな生活の支えになるでしょう。
特に各種FIREを狙っている人にとって、元本が減らない配当金収入があるというのは心理的にも非常に重要であると言えます。
ちなみに「FIRE」は経済的自立を伴った早期リタイアのことで、詳しく知りたい人は以下の記事をお読みください。
配当金の用途は自由
一旦もらった配当金は遊びに使うも良し、生活費に充てるも良し、再投資するも良しです。

用途が自由というのは替え難いメリットやな
「配当金は自分や家族のために使う」と決めて、日々の生活を充実させるのも良い使い方の一つです。
また使い道が思いつかない時は配当金を再投資して投資元本を増やし、とりあえず将来の配当金を大きくすることに使えば大丈夫です。
株価に一喜一憂する必要なし
長期〜生涯保有前提の高配当株投資であれば、株価の変動を気にする必要はありません。

気にすべきは平均購入単価と減配しないかどうかです
ですので極端な話、一旦買ってしまえば放ったらかしでOKということも有り得ます。

実際には数ヶ月ごとくらいで銘柄や資産チェックはするぞ
そうはいうものの、株価が下がったらヤキモキするのが人間というもの。
その点、高配当株は一般に業績が安定した成熟企業ですので、成長株と比べて株価の値動きも比較的小さいです。
よって「配当金は入るけど含み損が増えていって心穏やかには居られない」といった状況になりにくいのもメリットです。
また日本の高配当株限定ですが、為替リスクが無いことも株価変動を小さくさせる効果があります。
手間がかからないほど良い投資
通常の株取引はチャートと睨めっこしたり市場の動きに一喜一憂したりするうちに、知らず知らず精神力を消耗します。

個別株投資経験者なら絶対分かるやろ
また真剣に取り組むほど毎日チャートをチェックすることになり、私生活や下手したら仕事中の時間を奪うことになります。

特に暴落時や暴騰時では仕事なんてやってる場合じゃない人も多いです
その点、高配当株投資は基本的に財務良好な株価が安定した銘柄に投資することになります。
つまり一旦購入すれば後はほったらかしでOKなのです。
信託報酬が発生しない
投資信託やETFでは、「信託報酬」という投資関連会社への手数料が日々発生します。
最近は信託報酬が安くて優良な投資信託がでてきていますが、それでも保有しているだけで少しずつ利益を削られるのには変わりません。
その点、高配当株投資では保有することで発生する手数料は全くありません。
必要なのは「買付」と「売却」の手数料だけです。

最近は買付手数料すら無料の証券会社も出てきてるぞ
出口戦略を考えなくて良い
高配当株投資は、キャピタル狙いの投資と違い出口戦略を考えなくて良いというメリットがあります。

まだ出口戦略を意識している人はかなり少ないでしょうけどね
つまりキャピタル狙いの投資では、リタイア後に一定のルールに沿って資産の取り崩しを行う必要が出てきます。
これにも様々な理論が提唱されていますが、問題になるのは市場状況により資産が目減りしていくことを甘受しなければいけないことです。

よく言われる4%ルールでも資産が無くなる可能性はあるぞ

詳しくは「トリニティスタディ」を調べてみてください
リタイア後の収入が細い状態で資産が減っていくのは、心理的にかなり苦痛と思われます。
その点、高配当株投資であれば定期的に配当金が生まれるためそもそも取り崩す必要がありません。
よって年金代わりとして非常に優秀な投資法であると言えます。
高配当株投資のデメリット
さて「メリットがあるならデメリットもあるでしょ…?」と思う人も多いでしょう。
実際にはその通りで、高配当株投資には以下のようなデメリットもあります。
- 銘柄選びに知識と手間が必要
- 資産形成の効率が落ちる
- 業績不調で減配されるリスクがある
- 証券会社によっては100株単位でしか購入できない
- 配当金に税金(20.315%)がかかる

推奨記事でデメリットが同じくらいあるのはどうかと思うよ

ぐぬぬ…言い返せない
この中で最も大きなデメリットは銘柄選びに知識と手間が必要な点です。
後述する罠銘柄を避けたり、なるべく割安で高配当株を購入するためには各種の知識が必要です。
もしなるべく知識無し手間要らずで高配当株が欲しい場合は、高配当株の投資信託やETFに投資するといいでしょう。
ただしその場合は保有するだけで常に信託報酬がかかり、トータルの利益が減る恐れもありますので注意してください。

日本の高配当系投資信託は信託報酬が高いですからね…
資産形成の効率が落ちる
高配当株は、基本的に成熟した安定業績・安定配当の企業に投資します。
そのため、メリットである株価の変動の少なさが同時にデメリットにもなります。
また配当性向が高いということは、その分の設備投資にお金が回らないためグロース株と比べて成長性が鈍化します。
加えて配当金に20.315%の課税がされるため、資産形成という点においてはキャピタル狙いの投資に比べるとどうしても劣後してしまいます。

これはもう高配当株投資の宿命や
つまり簡単に言うと、「配当金なんて要らないからとにかく資産を最速で増やしたい」という人にとっては投資効率がやや落ちることになります。
この点を踏まえ、自分にとって高配当株投資が合っているのかよくよく判断する必要があります。

なめくじは趣味兼スキルアップを兼ねて高配当株投資をしています
日本の高配当株の選び方
さて、日本の高配当株の選び方について解説していきます。

デメリットをなるべく回避して美味しいとこだけ頂きましょう
銘柄を選ぶ際には注意すべきポイントがいくつかありますので、しっかり理解しておきましょう。
安定した高配当株を選ぶ
10年以上や場合によっては生涯保有する高配当株投資では、業績や配当が安定している銘柄を選ぶ必要があります。
なぜなら今期は高配当でも来期以降ガッツリ減配されてしまっては、それはもう高配当株投資とは言えないからです。

減配ってのは配当金額を下げられることや

だから実力と配当実績がある銘柄を選ぶことが大切です
ちなみになめくじは「10年以上減配なし」かつ「利回りが税引前3.75%以上」を目安に投資候補の銘柄をスクリーニングしています。
細かい選び方について興味がある人は、以下の記事も合わせてお読みください。
罠銘柄を避ける
YAHOO!ファイナンスなどで利回りランキングを見ると10%台の高配当銘柄も少なくありません。
しかし敢えて断言しますが、そういった超高配当銘柄は長期保有前提の高配当株投資では100%罠銘柄です。

分かってて短期で持つ分にはいいですけどね
それ以外にも配当利回り4.5〜5.0%程度の一見優良そうに見える銘柄にもたくさんの罠銘柄が存在します。
これら罠銘柄と呼ばれるものは、無理して今の配当利回りを出しているだけで近い将来業績や株価が下落したり減配を起こします。
なるべくこういった罠銘柄を避けるためには、残念ながら最低限の簿記知識が必要となります。

”日本の”高配当株投資では勉強は必須や

アメリカならVYMやSPYDなどの優良ETFに投資するだけなんですけどね
日本の高配当株を購入するタイミング
高配当株投資では購入するタイミングも重要です。
なぜなら高値掴みをすると配当金という果実の旨味が減るからです。
例えば1株¥1,000が妥当な高配当株を¥1,300で高値掴みすると、例え配当利回りが4%であっても差額¥300を回収するのに7年以上かかります。

長期保有だから気にしないという人は高値掴みしてもOKですけどね
よって、高配当株はなるべく割安に購入することが大切となります。
ただしこの「割安に買う」というのは簡単な作業ではなく、先の簿記だけではなく場合によっては政治や経済の最新知識が必要となります。

そら素人が簡単に割安で買えるなら投資のプロは要らんからな
また割安に買える時期というのは、基本的に相場が荒れたり悲観的になっています。
みんなが嬉しそうに「この相場で投資しないなんてアホのやる事だぜ、ヒャッハー」みたいに動いている時の高配当株はお買い得ではありません。
そして逆に多くの個人投資家が「大切な資産が…含み損が…」と苦悩している下げ相場にこそ、嬉々として買い進められる勇気が必要になります。

配当金への税金対策
高配当株投資では配当益がメイン収入ですが、残念ながらその配当金には20.315%もの税金(配当所得に対する所得税等)がかかります。

簡単に言えば¥100の配当金のうち¥20はお上に召し上げられます
この税金は不可避なのでしょうか?
いいえ、実は場合によっては回避したり節税したりすることが可能です。

当たり前だが脱税スキームではないぞ
以下がその特殊ケースです。
- 年間の株式などの譲渡損益がマイナスの場合
- 所得が低い人が総合課税を選択
- NISA口座(一般、つみたて、ジュニア)で運用
①年間の株式などの譲渡損益がマイナスの場合
株式などの年間取引がマイナスである場合、そのマイナス分に配当金額をぶつけて相殺することが可能です。
例えば株取引の成績がイマイチで30万円の譲渡損を出した年で配当金5万円をもらったとしたら、その配当金は譲渡損で相殺できるので税金が還付されます。
ただし複数口座での損益通算や特定口座(源泉徴収なし)または一般口座を選んでいる場合には、還付を受けるために確定申告が必要です。

後者は還付とか関係なしに確定申告が要るけどな

同じ証券会社の特定口座(源泉徴収あり)なら勝手に還付されます
②所得が低い人が総合課税を選択
配当金にかかる所得税や住民税に関しては、分離課税以外にも総合課税での申告が可能です。
もし課税所得が低い人であれば、総合課税を選択したり一部申告不要としたりすることで配当課税を20.315%より低い税率にすることができます。

ただし申告には手間と正しい税知識が必要です

とはいえ低額の配当課税で税理士に依頼するのは本末転倒やぞ
③NISA口座(一般、つみたて、ジュニア)で運用
国が支援するNISA制度内の口座(NISA口座)では、譲渡益だけではなく配当金にかかる税金も免除されます。
一般につみたてNISAではキャピタル狙いのインデックス投資をされることが多いですが、一般NISAやジュニアNISAなら高配当株投資を一部混ぜるのはありでしょう。

短期勝負なら利回り10%越えのギャンブル銘柄は親和性が高いです

もう乗り遅れた感はあるが商船三井(9104)みたいな銘柄やな
日本の高配当株投資を始めてみよう
今までの解説を見て興味を持った人はぜひ高配当株投資を始めてみましょう!
では具体的にはどのように始めたらいいのでしょうか?
高配当株に限らずの話ですが、日本の株式投資は原則100株単位(これを単元株と言います)での取引となります。

データで管理できる時代にこの取引習慣は本当にやめていただきたい
ただし、いきなり単元株(多くの銘柄では総額10万〜100万円)での取引をするのは決してお勧めできません。
なぜなら銘柄選びに慣れていない最初のうちに多額の取引をすると、失敗した時の損失額が大きくなるからです。

ちなみになめくじは30万円分の投資から始めました
そこでお勧めするのが、単元未満株を取引できる証券会社です。

要は1株単位で取引できるトコやな
単元未満株であれば、人気の株や高配当株を自分の投資余力を考えつつ¥500〜¥5,000程度で無理なく購入することが可能です。
ちなみに2022年10月時点で、単元未満株の取引をできる主なネット証券会社は以下の通りです。
- SBI証券
- SBIネオモバイル証券
- マネックス証券
- auカブコム証券

PayPay証券も少額投資が可能ですが趣旨からは外れるので記載なしです

楽天証券が参入してないのは意外やな
SBI証券
SBI証券は2022年10月現在では最大手のネット証券会社です。
日本株に限らず株式での取り扱い銘柄の広さと手数料の安さが支持されており、向こう数年以上はネット証券王者として君臨する可能性が高いです。

ちなみにSBIホールディングス(8473)も高配当銘柄です
単元未満株を「S株」と呼称しているSBI証券ですが、2022年7月からS株の買付手数料が完全無料となっています。

SBI証券は進化し続けるのがいいところや
SBIネオモバイル証券
SBIネオモバイル証券は以前より手数料の安さで知られている、単元未満株投資の代表的な証券会社です。
SBI証券とはグループ会社という位置付けで別企業ではありますが、2023年3月にSBI証券と経営統合することが発表されました。
それに伴い2022年10月7日から新規の口座開設を停止しておりますので、これから始める人は使用不可能です。
ただしSBI証券が同等あるいは、より優秀なサービスを提供することが期待できますのでどうぞご安心ください。

ネオモバで始めたかった人はSBI証券でOK
マネックス証券
マネックス証券もまたSBI証券同様にネット証券界の雄です。
単元未満株を「ワン株」と称しているマネックス証券は、SBI証券同様にワン株の買付手数料無料とユーザーに優しい設定となっています。
またSBI証券ではできない単元未満株の貸株が行えるのも魅力です。

貸株とは証券会社に保有株を貸して金利をもらう制度です
それ以外にも、マネックス証券で口座を開けば無料で利用できる日本株銘柄分析ツール「マネックス銘柄スカウター」は情報が分かりやすいと個人投資家に評判です。

高配当株は銘柄分析が必須やしええな
auカブコム証券
皆さんご存じauと三菱UFJがコラボしている証券会社です。
単元未満株を「プチ株」と称しているauカブコム証券は、今までの3社と比べると毎回の買い付け手数料が発生するのが少しビハインドです。

その代わりプチ株の”積立”をすれば手数料が無料になります
一方、日常生活で使う人が多いであろうPontaポイントをプチ株投資に使えることは大きなメリットでしょう。

au経済圏で生きている人や経済圏入りを考えている人に便利やな
最後に
いかがだったでしょうか。
日本の高配当株投資に興味がある人向けに、高配当株投資の魅力とその始め方を分かりやすく解説しました。
高配当株投資は、人気のインデックス投資とは全く違った手法の投資となります。
投資法としては多少の”クセ”があり、そのため求められる知識や手間も増えています。
そこも踏まえて自分のライフプランや投資家としての心理に高配当株投資が合っているかをまず考えて、合っていると判断したら早速少額から始めてみましょう。

なめくじは総資産の10%程度を高配当株投資で運用するつもりです
合っている人にはバッチリハマる日本の高配当株投資。
本記事でその魅力をぜひ感じ取っていただけたら幸いです。

では次の記事でお会いしましょう!
- 高配当株投資とは配当益狙いの投資でインデックス投資とは全く異なる
- 銘柄選びに知識が必要だが、一旦買えば手間はほとんどかからない
- 高配当株投資を始めるなら単元未満株が買える証券会社で!
無料銘柄分析ツールを使った日本高配当株の買い方についてはこちら
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