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日本の高配当株ってどうやって探せばいいんだろう?
こんな迷路に陥っている個人投資家はたくさんいると思います。
何を隠そう私もその1人です
長期投資家に人気がある日本高配当株。
円安が続いている今、世界企業と比べて業績が堅調に推移している日本高配当株は徐々にバーゲンセールが開催されるつつあります。
しかしいったいどうやって高配当株を探して、どのタイミングで買えばいいのでしょうか?
ずっと悩みながら勉強をサボっていたなめくじが一念発起して調べた結果を共有します。
勿論「これが正解の買い方だ」なんて大それたことを言うつもりはありません。
「こういう考え方の投資家もいるんだな」くらいに見てみてください。
人間誰しも分からないところからスタートです。
一緒に日本高配当株について勉強していきましょう!
追記)一部の情報が古くなっています。併せて以下の最新版情報を見ることをお勧めします
結論
- 日本高配当株は単元未満株からの開始がおすすめ
- 投資家バグ様が公表している銘柄分析ツールで探す
- PERを中心に各種指標を参考にしながら総合的に買い時を判断
日本高配当株とは
日本高配当株とは言葉の通り、日本株の中で高配当を出している銘柄を指します。
利回りが何%であれば高配当なのかは人それぞれだと思います。
ただし本ブログでは高配当株投資ブログで有名なこびと株様にならって税引前3.75%(税引後3%)以上を高配当株として扱います。
ポートフォリオ全体で税引前4〜5%の配当金を狙う感じです
米国みたいに高配当株ETFは無いの?
あります。
ただし代表的な米国高配当株ETFであるSPYDやVYMなどの経費率0.07%前後と比べると、日本の高配当株ETFは信託報酬率0.20〜0.44%と高額です。
ちなみに信託報酬率+隠れコストが米国銘柄でいう経費率や
高配当株ETFは基本持ちっぱなしを想定しますので、信託報酬率が高いとせっかくの配当金がゴリゴリ削れてしまいます。
よって、現時点では日本高配当株ETFは非推奨です。
諦めてオリジナルポートフォリオを作りましょう
どこで日本高配当株を買えばいいの?
今までは多くの有識者によってSBIネオモバイル証券が推奨されていました。
その理由は、シンプルで以下の2点です。
- 単元未満株が購入できる
- 手数料が月額¥220(月に¥500,000以下の取引)
なお、限定Tポイントが毎月¥200もらえるので実質ほぼタダです
単元未満株ってのは1株単位の少額売買できる銘柄や
実際になめくじも同証券を使っていて、2022年10月時点で¥800,000以上の個別株を保有しています。
しかし残念ながら2022年10月7日をもって、新規口座の開設を停止してしまいました。
でも安心してください。
SBIネオモバイル証券はSBI証券と2023年3月での経営統合を発表しており、引き続きSBI証券で優良なサービスが提供される見込みです。
というかもう始まっています
ですので、SBIネオモバイル証券で高配当株投資をしたかった人は今からはSBI証券で始めましょう。
もし他の証券会社も検討してみたい場合は、以下の記事後半をお読みください。
他にもいい証券会社はあるぞ
日本高配当株の探し方
さて、知識のおさらいが済んだところで具体的な日本高配当株の探し方についてまとめてみましょう。
まず日本高配当株の情報集めに必要なサイトやサービスは以下の通りです。
- 銘柄分析ツール(投資家バグ様提供)
- YAHOO!ファイナンス
- Google Finance
- IR BANK
YAHOO!ファイナンスは便利なのでこの機に会員登録しておきましょう
それぞれのサイトは「投資情報」などと名づけたファイルでまとめてお使いのブラウザにブックマークしておきましょう。
①の銘柄分析ツールは網羅性・一覧性に優れている他、ほぼ毎日の最新データを反映することが可能です。
とても便利なツールですので、こちらをメインに使って高配当株を探していきます。
ただしGoogle docs.は開けるとそれなりにメモリを食うため、あれもこれも開きながら色々調べたい人は8GB以上のメモリを持ったPCを用意しましょう。
低スペックPCだと固まるぞ
YAHOO!ファイナンスやGoogle Financeは補助資料として使います。
IR BANKは過去〜最新まで企業業績が事細かく記載されているサイトです。
ただし銘柄分析ツール上から目的銘柄のIR BANKページに飛ぶことができますので、最初から開いておく必要はありません。
①Googleアカウントを作成
Googleアカウントは必須ですので、持っていない場合は作成しましょう。
アカウントを作成できたらマイドライブが使える状態になります
②銘柄分析ツールをコピーして開く
まず銘柄分析ツールのページから「銘柄分析ツールのダウンロード」ボタンをクリックします。
すると別タブで銘柄分析ツールの元ファイルが開かれますので、「ファイル→コピーを作成」でマイドライブの自分が分かる場所に保存します。
ファイルを保存できたら、そちらのコピーファイルを開きます。
このステップは必須だから諦めてやってくれ
③最新の業績データを反映する
ツールは定期的にデータ更新されていますが、最新の業績を見たい人はKABU DL様から目的の日付のCSVファイルをダウンロードします。
CSVファイルをダウンロードできたら、「月末情報」タブを開きます。
そして画面上部のメニュー「ファイル」→「インポート」を開き「ファイルをインポート」のポップアップを表示させます。
上部「アップロード」を選択し、先ほどダウンロードしたCSVファイルをドラッグ&ドロップしインポート場所を「現在のシートを置換する」としデータをインポートします。
すると数秒待てば全て目的のデータに変更されます。
変わったかどうかはE列の日付で判断すればOK
スペック不足のPCだと置換に30秒くらいかかるかもしれません
ここまでできたら後は好きなようにツールを使って銘柄を選べば大丈夫です。
手順④以降ではなめくじの個別株の選び方を参考までにご紹介します。
④下準備をする
「一覧」タブを開きましょう。
まず表の4行目の適当なセルを選択した状態で画面上部メニュー「表示」→「固定」→「行4まで」の順に選択し1〜4行を固定します。
これをしないとデータが見辛いから最初にやっとこう
この固定が終わったら一旦マイドライブに戻り、銘柄分析ツールファイルを選択→右クリック→「コピーを作成」でファイルコピーを作ります。
これも結構時間かかります
ファイルコピーを作れたら元ファイルとコピーファイルを両方開きます。
ちなみにメモリ不足のPCでは両方のファイルを開いた状態で操作しようとするとフリーズする可能性がありますので注意してください。
業績を大まかに見たい場合はコピー作成の手順は飛ばしてOK
⑤業績をソートし直す
さて固定が終わったら元ファイル「一覧タブ」で業績データをソート仕直します。
なめくじは「連続減配なし」を10期続けている安定した高配当株を選びたいので、「連続減配なし(O列)」でソートし直していきます。
まず「連続減配なし」のセルの右下の電波みたいなマークをクリックして「条件でフィルタ」→「以上」「10」としてOKします。
そうすると連続減配なしが10期以上続いている銘柄だけ抽出されますので、さらに配当利回りのマークで「Z→Aで並べ替え」をします。
すると「指標が10以上の銘柄」が配当利回りが高い順にソートし直されます。
「#N/A」は上場廃止銘柄だから無視でOKです
DIV/0!は赤字出してるパターンやから基本投資したくないな
⑥PERでスクリーニングする
高配当株投資では、他のトレード法ほどPERの解釈は複雑ではないと考えています。
なぜなら未来にPERがどう動くか予想するのではなくて、現時点で割安かどうかで判断すればいいからです。
ですので一旦、その時の日経平均PERと比較して銘柄をスクリーニングします。
その時点での日経平均PERより低いPERの銘柄に絞ったら、他の指標も確認してみます。
細かい話
PERは市場全体平均からおおよその割安さを測る指標となりますが、業種ごとでの平均PERの違いも大きく判断に影響します。
例えばある企業がPER10と市場全体としては割安であっても、所属業種の平均PERが5であれば割高となることがあります。
2022年9月の業種平均PERでは6.44から184.43まで幅があるぞ
よってより正確に解釈するためには、銘柄分析ツールをデータをもとに33業種区別のPERを割り出します。
具体的には④で作成したコピーファイルの「一覧タブ」を出して、そちらはD列「33業種区」でソートします。
そして気になる銘柄と同じ業種区のPERを、別に用意している計算用スプレッドシートにコピペします。
欲しい人はコチラをコピーして使ってください
また、業界の傾向を知るために平均値だけではなく中央値も割り出します。
平均値はAVERAGE関数、中央値はMEDIAN関数を用いて算出します
平均と中央値が似てるなら綺麗に正規分布してそうだと判断できる
なお最新業績で「#N/A」や「0」と表示されるものは、上場廃止もしくは赤字銘柄です。
ですので、評価のノイズとならないよう全て削除してPER計算から除外します。
少し面倒な作業ですが、このデータ整理をしておくと目当ての銘柄が業種平均として割安なのか割高なのかを判断しやすくなります。
以上がなめくじのやり方ですが、説明の意味がよく分からない人は市場平均のPERと比較するだけでOKです。
⑦他の指標も確認する
PERでスクリーニングをかけたら、他の指標も確認しましょう。
各指標の意味を以下のように認識しつつ見ていきます。
売上
売上が上がっているということは、その企業の経済活動にまだ伸び代が残っていることを意味します。
ただし売上が上がっているのに営業利益が下がっている場合は、非効率的な部門を抱えた可能性があるので数字の解釈には注意が必要です。
「売上↑営業利益↓」は先行投資の可能性もありますが、高配当株投資ではそもそも企業に利益が削れるほど大きな先行投資をしてほしくありません。
だって余裕がなくなったら減配するじゃないですか
売上が先行して規模拡大するパターンはキャピタルゲインを狙う場合にはありですが、高配当株ではリスキーであまり嬉しい行動ではありません。
営業利益
営業利益とは本業で確保した利益のことを指します。
営業利益がマイナスでも営業外利益でカバーして経常利益がプラスになっていることもありますが、その場合は本業がイケてないということなので注意が必要です。
本業がイケてないといずれ沈んで配当どころじゃなくなる
逆に営業利益が伸びているということは利益率はそのままに売上が拡大している、または生産効率が上がったのどちらかですので好意的に解釈できます。
営業利益率の目安は業種によって異なりますが、5〜10%であれば問題のない数字だと思われます。
できれば10%を超えてくれると安心できますね
ROE
ROEとは自己資本利益率のことで、株主から回収したお金でどれだけ効率よく利益を出せているかの指標です。
簡単に言えば100万円貸して10万円利益を出す企業と、5万円しか利益を出せない企業ではどちらを出資先に選びたいかということです。
doda記事によると日本の上場企業平均は9.4%ですので、ROEが10%を超えていれば「効率的な経営ができている」と評価できそうです。
ちなみに米国平均は18.4%らしいです。さすが
EPS
EPSとは1株あたり純利益のことです。
EPSは高ければ高いほど収益性の高い事業展開ができていると解釈することができます。
ただしEPSは絶対値ではなく、例えば前年同月や同業他社との比較に用いる数値です。
またEPSはPERと密接な関係にあり、「EPS×PER10〜15倍(日経平均)」が妥当な企業の株価であると考えられます。
よって現在の株価<EPS×10であれば、その銘柄は割安であると判断できます。
ただし株式分割などの発行株数変化が起きた直後ではアテになりませんので要注意です。
EPSが一気に変わった銘柄は、そこで株式分割してないかチェックや
PBR
PBRとは1株あたり純資産のことで、「解散価値」なんて呼ばれたりもします。
似たような指標ばっかでそろそろ頭が痛くなってきたぞ
残り半分なんで頑張ってください!
PBRは1倍を基準として、1より低いと実力(=会社の純資産)に対して株価が上がりすぎていると判断します。
PBRが低いということは投資家は企業の将来性や成長性に期待して株を買っているのと同義ですので悪いことではありませんが、割安とは言えません。
高配当株投資では企業の成長性よりは割安さや利益の継続性を重視したいので、PBRはできたら1倍を超えてほしいところです。
自己資本比率
自己資本比率とは企業の総資産における純資産の割合で、これが高いほど赤字に耐えられる体力があります。
逆に自己資本比率が低い=銀行などへのローン返済がきついということなので、赤字を連発すると倒産するリスクが高くなります。
家計でいうと預金残高がどれくらいあるかみたいな数値です
一般的には30%以上、50%を超えたらかなり優良という解釈ができますが、業種によって大きく異なります。
大きな設備投資=多額の融資が必要な製造系では30%を切ることが多いですし、預金が負債扱いとなる銀行系は業績好調でも1桁台になりますので注意しましょう。
営業CF
営業CF(キャッシュフロー)とは、本業による収入と収支の差額であり現金の出入りと言い換えても構いません。
CFの中では非常に重要な指標であり、営業CFがマイナスを連発するような企業は危険であると見なせます。
会社の経常利益がプラスであっても営業CFがマイナスであるならば、本業が失敗していたり売掛金がしっかり回収できないなどお金の流れにトラブルが起きている可能性があります。
高配当株投資では営業CFマイナスの企業は除外したい
配当性向
配当性向とは純利益からどれくらいの割合を配当支払いに充てたかの指標です。
一般に配当性向が高い企業は株主還元の意識が高いと言えます。
企業の活動は株主のためのものなのでこうありたいですね
ただし注意点があり、配当性向は過度に高い場合は財務に無理が生じている可能性があるということです。
高配当投資では減配が無いか増配し続ける株が理想ですので、無理な配当を出して来期以降減配されてしまっては困ります。
また過度な配当を出している場合は突如純利益が減ったパターンや、企業の内部留保が薄くなって体力を消耗していくパターンもあります。
配当性向は30%以上を目安とし、逆に100%を超える企業は警戒したほうが無難でしょう。
⑧IR BANKでファンダメンタルズを評価する
良さそうな銘柄を見つけたら該当のIR BANKページに飛びます。
「一覧」タブのFB列にリンクされているぞ
飛んだ先のIR BANKのページ下部には、各種データへのリンクが貼られています。
なめくじは、「財務状況」、「キャッシュ・フローの推移」、「資本変動の状況」、「配当推移」は必ずチェックして実際に財務が健全であるかを確認します。
ここでの評価ポイントはボリュームがあり過ぎるので割愛します
⑨総合的に判断して購入する
以上のそれぞれの指標をトータルで判断して購入する高配当株を決定します。
ね、簡単でしょ?
四苦八苦してるくせによー言う…
ただし高配当株投資は割安時に買い増しをしていきたいので、他の指標自体は良好であってもPERで割高と感じれば買いません。
また、いわゆる「地合いが悪い」状況で積極的に買い増しを検討します。
要は外部要因で株価が下がっているタイミングですね
さて番外編として、銘柄分析ツールの「評価点」を利用して銘柄を探す方法もあります。
なめくじが実際にIR BANKを参照して財務良好だと判断した銘柄の評価点はだいたい400〜500点代です。
細かく分析するのが億劫であれば、評価点を利用して「割安性合計〇〇点かつ総合評価△△点」などと自分の購入基準を決めてもいいかもしれません。
ただし、このやり方もあくまで自己責任ですからね
最後に
いかがだったでしょうか。
本記事では銘柄分析ツールを使った日本の高配当株の探し方とその買い時について紹介しました。
紹介したもの以外に、投資をする際に重要な指標はいくつもあります。
引き続き勉強を続けて、自分の中で「何をいつ買うか」について基準を作りましょう。
そして日本高配当株のバーゲンセールが来つつありますので、しっかりと準備しておきましょうね。
では次の記事でお会いしましょう!
またな
- 日本高配当株は単元未満株からの開始がおすすめ
- 投資家バグ様が公表している銘柄分析ツールで探す
- PERを中心に各種指標を参考にしながら総合的に買い時を判断
米国ETFの探し方については以下の記事をお読みください。
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