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2022年は楽天グループが次々とポイント改悪施策を発表して、悪い意味で話題になりました。
また最近では11/30に利回り10%を超えるドル建て社債を発行したことも、楽天ユーザーの不安を煽る結果となっています。
楽天グループはマジで大丈夫なのか
本記事では2022年最終版として、楽天証券の現状の確認、そしてより賢く証券会社を利用するために他社との比較をしていきます。
記事を最後まで読めば、今も楽天証券を使っているユーザーはどのように立ち回るべきかが分かります。
人によっては10万円単位で投資のリターンが変化する場合もありますので、どうぞしっかりとチェックしてみてください。
結論
- 積立投資ならほぼ全員でSBI証券での運用がお得
- レバレッジ系であってもSBI証券一択
- 特にSBI証券+三井住友カード(一般)が最高パフォーマンス
- 楽天経済圏自体はお勧めだが楽天証券は外すこと
楽天証券と経済圏とは
現在のネット証券のサービスの優良さはSBI証券、マネックス証券が頭一つ抜けており、楽天証券がやや後退した印象があります。
しかし楽天証券は現在でもユーザー数が増加傾向であり、ネット証券会社のトップランカーであることには変わりません。
今までが大盤振る舞い過ぎました
なぜ楽天証券がこれほど人気なのかというと、楽天証券自体の使いやすさもさることながらポイント活動(ポイ活)によって高い還元率を得られるからです。
そして楽天証券を含め、生活に関わる多くのサービス(電子決済・スマホ・銀行など)で楽天を選ぶことによってポイ活に相乗効果が得られ、とてもお得に節約したり資産形成したりできます。
上記のポイント恩恵を最大限に引き上げるために多くの楽天サービスを活用することを『楽天経済圏』と言います。
他の経済圏について
こういった◯◯経済圏というジャンルは自社グループへの顧客の囲い込みを狙えることから各企業グループがしのぎを削っています。
2022年現在の代表的な経済圏と付随するポイントサービスの名称は以下の通りです。
- PayPay(旧ヤフー)経済圏:PayPayボーナス、Tポイント
- ドコモ経済圏:dポイント
- au経済圏:Pontaポイント
- LINE経済圏:LINEポイント、PayPayボーナス
2021年のMMD研究所のデータによれば、通信4キャリア利用者が最も利用するポイントサービスは1位楽天ポイント(42.4%)、2位Tポイント(PayPayボーナスと合わせて23.7%)、3位dポイント(10.1%)となっています。
ネット証券とは違い、経済圏では楽天とPayPayが二大巨頭と言えるでしょう。
2022年楽天証券改悪の総まとめ
さて、2022年における楽天証券改悪の総まとめを見ていきましょう。
2022.4
SPUの条件変更
SPUとはSuperPointUp Programの略で、楽天経済民ならお馴染みのポイントアップシステムのことです。
各種の楽天サービスでの条件をクリアしていく毎に規定のポイント還元率が加算され、その総合還元率でもってお得に楽天市場の買い物が楽しめるということです。
このSPUに楽天市場のキャンペーンを組み合わせて高ポイントを狙います
従来では¥500以上のポイント投資(投資信託)を行えばSPUが+1倍となっていました。
それが2022年4月からはマネーブリッジ(楽天銀行口座と楽天証券口座の連携)設定をした上で、¥30,000以上×2=¥60,000のポイント投資が必要になります。
ちなみに×2の内訳は米国株式で¥30,000以上、投資信託で¥30,000以上で、欲しい投資銘柄によっては合計¥65,000〜¥70,000ほど必要になる場合もあります。
ここを微調整するために要らない銘柄を買っていては本末転倒
投資信託資産形成ポイントの変更
投資〜ポイントとは、従来は楽天証券で保有している投資信託の額により、毎月規定ポイントが付与されるサービスです。
他社では保有マイレージなんて呼ばれ方もしています
従来でもそこまで大きい付与ポイントではありませんが、変更後は毎月ではなく”一人に1回だけ”となります。
例えば2,000万円以上の投資信託を保有している人なら、従来は毎月800Pもらえていたのが変更後は2090Pもらった以降は一切付与なしです。
投資信託は基本的に長期保有前提ですので、チリツモでそれなりの額の改悪となります。
1,000万円分を10年保有なら、従来は36,000Pで変更後は1,090Pや
画像から読み解く今回の変更点
画像の内容を要約すると以下の通りになります。
- 楽天カードのクレジット決済をすれば確定で1%が、0.2 or 1%還元に変更
- 投資家に人気の低コスト投資信託は全て0.2%還元に
- キャンペーンが終われば低コスト投資信託は還元率悪化
- 高コスト投資信託の一部は1%還元なので引き続きお得
- SPU+1%達成条件が大幅に難易度アップ(月最低6万円の投資が必要)
楽天キャッシュとは楽天+提携企業サービスに使えるプリペイドカードみたいなもんです
よく分からんけど改悪することだけは伝わった
今度は時系列で整理して見てみましょう。
2022年8月だけ瞬間風速的に月1000Pまで最大還元ポイントが増えますが、多くの投資家にとっては9月からは月最大600Pまで減ります。
そして、2023年1月からは更に最大月350Pまで悪化します。
顧客に逃げられない程度に締め付け始めたという印象です。楽天モバイルにめちゃくちゃお金かかってるんでしょうね
…
2022年9月以降に還元率の明暗が分かれるファンド
今回の変更点で特に混乱が大きいのは2022年9月以降かと思われます。
9月以降には楽天証券で積立投資をする最大メリットであるクレジットカード決済の還元率が悪化します。
楽天証券で投資信託に積立投資をしている方、これから考えていた方はご自身の投資先のファンドがどちらに当てはまるかを確認してください。
おそらくほとんどの方は0.2%還元対象になっているはずです。
ただし月5万円以内であれば、クレジットカード決済ではなく楽天キャッシュ決済にすることで0.5%の還元率を維持できます。
しかし月5万円~10万円の5万円分に関しては残念ながら0.2%対象となります。
ちなみに月10万円を超す投資分に関しての還元はありません。
- iFreeレバレッジNASDAQ100
- 楽天レバレッジNASDAQ-100
- 短期投資向けのハイリスクハイリターンファンドの一部
一部の方は1%の還元対象となります。
月5万円以内であれば、クレジットカード決済(つまり従来通り)で1%を維持できます。
月5万円~10万円の5万円分に関しては楽天キャッシュ決済とすることで0.5%対象となります。
引き続きお得に還元を受けられますね。
ちなみに月10万円を超す投資分に関しての還元はありません。
お手持ちの投資信託が1%還元対象かどうかは公式案内を参考にチェックしてくださいね。
他の証券会社との比較
改悪内容が把握できたら気になるのは他の証券会社との比較ですよね。
スポット投資や株式なども含めると収集がつかなくなりますので、ここでは積立投資信託に絞って解説していきます。
SBI証券
SBI証券のポイント還元システムもまぁまぁややこしいです。
まず楽天証券でいうクレジットカード決済(こちらは三井住友カードを使用)還元率が最大2%です。
しかし一般カードユーザーの還元率は0.5%となります。
最大2%にするには年会費55,000円要ります。1%のゴールドカードなら5,500円です
えぇ…そんなん無料の一般カードしかないやん
もう一つSBI証券には、楽天証券から消えてしまった(※)投信マイレージサービスがあります。
※正確に言うとわずかに残っていますが、無視していいレベルでしか付与されません。
これは投資信託の種類と平均保有金額によってポイントが毎月付与されるというものです。
例えば100万円分のオルカンをSBI証券で20年間保有し続けたら、マイレージサービスで8,400円分貯まります。楽天だと有って190円ですね
マネックス証券
マネックス証券にも「投信ポイントプログラム」という投信マイレージサービスがあります。
貯まるのはマネックスポイントですが、これはdポイント、Tポイント、Pontaポイントなど幅広く交換できるため非常に使いやすいです。
気になる年率ですがeMAXIS Slim系と楽天系は年率0.03%、SBI系は残念ながら0%となります。
そしてマネックス証券では、マネックスカード投信積立というサービスが2022年2月下旬に開始を予定しています。
これが開始されたらクレジットカード決済だけで月最大500Pが付きますので、改悪前の楽天カードに匹敵する優良還元になりますね!
auカブコム証券
auカブコム証券では「資産形成プログラム」という名前で投信マイレージサービスがあります。
投資信託の月間保有金額に応じたPontaポイントが毎月付与されます。
長期投資向けの人気優良ファンドは年率0.005%で、iFreeレバレッジ NASDAQ100だけは0.05-0.24%となります。
お目当てのファンドが記事内に無いものであればコチラからご確認ください。
松井証券
松井証券には「投信毎月ポイント・現金還元サービス」という投信マイレージサービスがあります。
長期投資に向いている信託報酬0.1%前後のファンドであれば還元率は年率0.001%程度となります。
貯まる松井証券ポイントは、dポイントかAmazonギフト券の他3000種以上の商品とも交換できます。
PayPay証券、LINE証券
ポイント還元がありませんので試算対象外となります。
楽天証券と他の証券会社との比較
今回の改悪を受けて他の証券会社への引越しを考えている方も多いでしょう。
これからはどこの証券会社が最もお得に投資できるのでしょうか?
楽天証券と比較すべき証券会社は?
現時点では積立投資信託だけでいえばSBI証券です。
ただ、2022年2月下旬にマネックス証券のポイント付与率が熱くなる予定ですので、それ以降は楽天・SBI・マネックスの3択となります。
auカブコム証券や松井証券にも投信マイレージサービスがありますが。
しかしSBIやマネックス証券より年率が低いので、今は引越し先として考えなくて良さそうです。
低コストファンドならどの証券会社での積立投資をすべき??
積立投資信託だけで言えば、以下の結論となります!
- つみたてNISAではSBIシリーズのみ楽天証券優位、それ以外はSBI証券の勝ち
- SBI・Vシリーズ積立はつみたてNISA範囲でのみ楽天証券でのeMAXIS Slimシリーズ積立に僅差負け
- 月6万円以上の積立投資であれば全てSBI証券に軍配
- 三井住友カード(一般)併用ならつみたてNISA範囲でもほぼ全てSBI証券の勝利
今回の結論を出すために楽天証券/SBI証券/SBI証券+三井住友カードで年利4%として比較試算した表を載せておきます。
これを代表的な積立投資ごとにまとめたら以下のようになります。
簡単に言えば月6万円が損益分岐?となり、これ以上の投資額なら全ての種類+クレジットカード変更なし条件でもSBI証券が勝ちます。
三井住友カード(一般)を併用するのであればほとんど何を選ぼうがSBI証券の勝利です。
そして投資額が大きくなるほどポイント還元の差が大きくなっていきます。
この結末には今回(2022年2月発表)の変更より圧倒的に年末(2021年12月発表)の改悪が影響しています。
つまり投信マイレージサービスの有る無しでこれだけパフォーマンス差が出るということです。
つくづく複利の力が強いことを実感しますね。
レバレッジファンドならどの証券会社での積立投資をすべき??
比較データは以下の通りですが分かり辛いので解説しますね。
レバレッジNASDAQ100は3ファンドありますが、まずiFreeレバレッジNASDAQ100で考えます。
月5万円、20年間投資で考えると楽天証券121,590円還元に対しSBI証券264,697円(カード併用なら297,197円)還元でSBI証券の圧勝です。
信託報酬がやや安めの楽天レバレッジNASDAQ-100とiFree~を比較すると、信託報酬の差額39,307円分で楽天証券が有利になります。
しかし総合するとそれでもSBI証券の圧倒的勝利は揺るぎません。
1回数千円程度のスポット投資であれば楽天証券でも構いませんが、本腰入れて投資していくのであればSBI証券一択となります。
楽天経済圏から他の経済圏に引越しをするべきか
現時点では必要ありません。
SBI証券やマネックス証券がPayPay経済圏に含まれていれば話は違っていたのですが、現時点でも楽天経済圏の優位性は変わりません。
ただし、証券サービスだけは経済圏から分離してもSBI証券に引越ししていいかもしれません。
その際に三井住友カードまで併用して、そちらを生活の主軸にするお考えであれば経済圏ごとの引越しも視野に入ります。
三井住友クレジットカード(一般)をお手持ちの楽天銀行口座に紐づけるのがお勧めです
新たに楽天証券(楽天経済圏)に参加すべきか
これから楽天証券で口座を開設しようか悩み中の方もいるでしょう。
その場合のお勧めは以下の通りになります。
楽天経済圏が他の経済圏に関して未だ優位であることには変わりませんので加入はお勧めできますが、その場合であっても唯一楽天証券よりもSBI証券での運用をお勧めします。
楽天証券でのSPU(楽天市場でのポイ活力アップシステム)達成条件が非常に厳しくなりましたので、相対的に楽天証券に入るメリットが薄くなった形です。
計算は端折りますが、「楽天証券で月に日米合わせて6万円ぴったり投資+年間165,000円以上を楽天市場でお買い物」の条件ならSBI証券に勝てます
そこまでして勝つ意味よ…
まとめ
いかがだったでしょうか。
なるべく結論を分かりやすくしましたが、それでも途中経過や考察は難解だったと思います。
全ての企業で言える話ですが、投資とポイント還元システムが複雑になりすぎています
ややこしく考えたくない方はSBI証券で開設 or SBI証券に引越しとだけ覚えておいてください。
SBI証券を選べば95%以上正解です。
ちなみに新規の方がSBI証券を選んだとしても証券以外のサービスで楽天やPayPay経済圏入りできますから、そこは安心してくださいね!
では次の記事でお会いしましょう!
またな
- 積立投資ならほぼ全員でSBI証券での運用がお得
- レバレッジ系であってもSBI証券一択
- 特にSBI証券+三井住友カード(一般)が最高パフォーマンス
- 楽天経済圏自体はお勧めだが楽天証券は外すこと
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