投資に興味が湧いて色々調べたりSNSで情報収集をすると、定期的に「FOMC」とか「政策金利」という単語に出会うと思います。
みんながそれを重要視しているのは何となく理解できるけど、それがどういう意味を持ちなぜ株価に影響を与えるかが分からない人もいると思います。
なめくじも最初は全然分かりませんでした
そこで本記事では、①FOMCとは、②なぜ政策金利が株価に影響を与えるのかの2点を解説します。
しっかり知識をつければ、株取引のみならず様々なシーンで最適な投資タイミングを計れるようになります。
ぜひ最後まで読んでください。
結論
- FOMCとはアメリカでの最重要クラスの経済会合
- アメリカが覇権を握っている以上、世界全体に影響する
- 政策金利が下がるとインフレは減速し、株価は下がる
①FOMCとは
まず1つ目のテーマである「FOMC」について解説します。
FOMCとは
FOMCとは「Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)」のことです。
これを平たく言うと、政策金利などを決めるためのアメリカの超お偉いさん方の超偉い会議です。
言い方が小学生みたいで草
FOMCは年に8回開催され、「今の景気や雇用がどんな状況なのか」、「どう見ているのか」、「政策金利をどうするのか」などが発表されます。
たかがアメリカ1国だけの会合ですが、そのアメリカが世界経済を牛耳っているためFOMCの決定は世界経済に多大な影響を及ぼします。
各国にも似たような会合は存在しますが、FOMCはその存在感から事実上「世界経済会合」と呼んで差し支えないイベントとなっています。
ちなみにFOMCの日本ver.は「日銀金融政策決定会合」です
FOMCはいつ開かれるの?
先ほど述べた通りFOMCは年に8回開催されます。
具体的な日程に関しては、各証券会社などでいくらでも日本語版でチェックすることができます。
例:マネックス証券
それだけ重要視されてるってこった
ちなみに2022年は、11/1〜2の第7回が終わり12/13〜14の残り1回となっています。
FOMCの使命
FOMCはFRB(連邦準備理事会、Federal Reserve Board)が開く会合である以上、以下の明確な使命を帯びています。
要はFOMCが重要視するのは、「経済の発展」<「雇用の最大化と物価の安定」であるということです。
だから経済が多少壊れようが物価の安定のほうを取ります
だからインフレ激しい現在にFOMCの動向が注目されている訳やな
FOMCは政策金利を決定する
FOMCはFRBが開く会合です。
FRBはFOCMで決定された方針の基で、政策金利を変化させます。
この政策金利はつまり、市中銀行が他行から借入または貸出す時の利息です。
さぁいよいよ話が訳分からなくなってきたぞ
実は市中銀行には必ず準備金(要はユーザーが下ろせる現金)の比率が定められているため、準備金が足りない銀行は余っている銀行からお金を借ります。
市中銀行はお金の貸し借り(対銀行、対企業、対個人)での利息によって生計を立てていますので、お金を借りる際の利息が高くなったら貸し出す時にも高くしないと儲けが出ません。
そのため、市中銀行はこの政策金利をベースとして企業や個人に貸し出す金利を決定します。
結果的に、政策金利と巷で行われているローンの金利が連動することになるのです。
これが政策金利の変化が重要視されるカラクリです
②政策金利の変化がなぜ株価に影響するのか
政策金利の重要性が理解できたところで、2つ目のテーマである「政策金利の変化と株価」について解説していきましょう。
政策金利に関する発表が出ると、世界全体の株価(さらに言えば為替レートも)は鋭く反応します。
日本の株現物取引は時差の関係で翌日に動きます
なぜ政策金利は株価に影響を与えるのでしょうか?
政策金利が上がるとローン金利も上がる
先に述べたように、政策金利が上がるとそれをベースにしたローン金利も上昇します。
例えばもし家を買いたくてローンを組むとしたら、当然金利は安い方が嬉しいですよね?
逆に金利が上がれば上がるほどローンのトータル返済額が増えていきますので、ローンを組める人(組みたがる人)は減っていきます。
ちなみに2022年秋現在のアメリカは、住宅ローンが7%を超えている
ローンが組めないと消費力が低下する
ローンが組めなくなると、個人や企業の消費力(購買力)が低下します。
これはクレジットカードが使えなくなって手持ちの現金だけになったら買えるモノの量が減るのと同じ理屈です。
個人の消費力が低下すると企業はモノやサービスを売りにくくなっていきますので、一般的には業績が悪化します。
株価は企業の業績と連動することが多いので、業績悪化を嫌った投資家からの投資額減っていき株価が下落するというメカニズムです。
業績が悪化する企業は投資家がこの世で最も嫌うものの一つです
企業が設備投資しにくくなる
企業はローンが組めなかったりローン金利が上がると、設備投資に回せる資金の余裕が無くなっていきます。
設備投資はその企業の未来の業績を形作るものですので、その投資額が減るということは未来には業績が悪化することが予想できます。
以下同文です
楽すんなし
消費力が低下するとGDPが下がる
今度は国全体で考えてみましょう。
経済はモノやサービスを売ってお金を得た人が、別のモノやサービスを買って消費するというサイクルで循環します。
おおざっぱに言えば、このサイクルがどれくらい沢山回転するかによって国のGDPは増減します。
GDPが低下する=国の経済活動が停滞していると判断できますので、一般的には国外からの企業への投資額が低下していきます。
国外投資家からの投資額減少は、直接的にも間接的にも株価を押し下げる方向に働きます。
企業の大事な株式発行という資金調達法が潰されます
投資家はFOMCを重要視する
投資家はもちろんのこと、投資機関もFOMCを重要視します。
だからこそニュースになる訳やな
なぜなら、投資する側としてはこれから株価が上がるのか下がる可能性があるかは儲けに直結するからです。
ちなみにFOMCの声明は、時差の関係もあって日本時間で言うと真夜中の午前3時とかになります。
もしFOMCの影響による利益を取りたいと考えているならば、頑張って徹夜しましょう。
ドル円のFXや米国株・米国ETFなども結構動きます
最後に
いかがだったでしょうか。
本記事では①FOMCとは、②なぜ政策金利が株価に影響を与えるのかの2点を解説しました。
アメリカ経済が世界の覇権を握っている以上、その重要イベントであるFOMCは投資に限らず我々日本国民の生活にも遠からず影響を及ぼします。
今回の内容でFOMCに理解が深まったら、ぜひ次のFOMCの声明やニュースに注目してみてくださいね。
きっと投資方針の決定や投資タイミングが見えてきますよ。
では次の記事でお会いしましょう!
またな
- FOMCとはアメリカでの最重要クラスの経済会合
- アメリカが覇権を握っている以上、世界全体に影響する
- 政策金利が下がるとインフレは減速し、株価は下がる
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