高校や大学を卒業して初めて社会人として一人暮らしを始める時って不安ですよね。
人間関係や仕事関係は勿論ですが、もらえる給料でちゃんと生活できるか心配な人も多いのではないでしょうか。
本記事では「新社会人の一人暮らしにかかる生活費」と「一人暮らしを始めるための初期費用」を一挙に解説します。
今までご両親と一緒に生活していた中では分からなかった、人が生活する上で必要な費用。
それが分かれば、自ずとお金に関する不安は解消されます。
ぜひチェックしてみてくださいね。
結論
- 月々の平均生活費は約18万円
- 一人暮らしの初期費用は約50〜70万円
一人暮らしの生活費
早速一人暮らしにかかる生活費の内訳を見ていきましょう。
まずは総務省統計局の家計調査報告から、「単身世帯の消費支出」を参照します。
左側は単身世帯の総平均で、右側がその中で一般的な賃貸住宅に住んでいる世帯の平均です。
住居費がかなり違うな
左は寮や公営住宅、持ち家の人が含まれていますからね
※住宅ローンの返済は上記消費支出には記載されません
親元を離れ一般的な賃貸物件での一人暮らしを考えている人は、右の月18万円でイメージしましょう。
支出の仕方は人それぞれ
とはいえ月18万円の消費支出はあくまで平均であり一般論です。
住む地方だったり生活環境だったり、何にお金をかけて何を節約できるかだったり…。
それぞれの人の状況に合わせて支出は変わりますので、自分に見合うおおよその支出は18万円をベースに差し引きして考えてみてください。
ちなみに大都市圏での一人暮らしはベース+¥5,000、特に関東地方では+¥10,000は必要ですので注意しましょう。
田舎なら逆に-¥5,000〜¥10,000ってところやな
生活費を減らすには?
さて平均の話ではありますが、月18万円の消費支出を額面換算すると月給23万円以上が必要ということになります。
社会人1年目だけは住民税が引かれないから余裕があるぞ
しかしもらう予定の給料が23万円を下回っている場合は、何かしらの節約や工夫をして消費支出を減らす必要があります。
節約のコツとしてお勧めしたいのは「大きな出費から減らす」ということです。
生活費が苦しい試算結果の人は、先の消費支出項目のうち、まずは一番大きな支出である「住居」費用を練り直すべきです。
そして生活する中で「食料」や「交通・通信」費用あたりを優先的に節約するよう心がけましょう。
生活費の減らし方についてもっと具体的に知りたい方は、下の記事も読んでくださいね。
一人暮らしの初期費用
先ほどの生活費は、その生活をし続ける限り月々発生する”ランニングコスト”ですが、今度は初期費用を見てみましょう。
どうでもいいですが、初期費用をカッコよく言うと”イニシャルコスト”です
一人暮らしを始めるために必要な初期費用の項目は以下の通りです。
- 引越し費用
- 賃貸契約費用
- 家具・家電費用
- その他備品費用
それぞれの目安金額は後述しますが、各費用を合計すると50〜70万円程度、目一杯抑えたとしても最低30万円は見積もった方が安心です。
引越し費用
引越し費用は、引越しの移動距離、荷物量、時期、引越し業者などによって様々です。
単身者のおおよその目安金額としては荷物が少ない場合で4万円〜7万円、大型の家具家電を含むなど荷物量が多い場合は+2〜3万円程度を見込みましょう。
国土の半分以上を移動するような引越しは一番高いぞ
引越し費用を極力安く抑えるコツは「繁忙期を避けること」と「相見積もりを取ること」です。
繁忙期を避けての引越しは生活の事情により難しいことが多いですが、少なくとも複数業者に相見積もりを取って引越し費用を抑えたいところです。
賃貸契約費用
一般的な一人暮らし用賃貸物件を契約をする場合は、以下のような諸費用が必要となります。
- 敷金・礼金
- 前家賃
- 仲介手数料
- 保証料
- 火災保険料
- 鍵交換費用
- その他
詳細は順次解説しますが、賃貸契約費用のおおまかな目安を先にお伝えすると「家賃3〜6ヶ月分+¥20,000〜¥30,000程度」となります。
敷金・礼金
敷金とは大家さんに事前に預ける修繕費で、家賃の1〜2ヶ月分が相場です。
綺麗に住めば退去時に敷金は返ってきますが、「クリーニング代に充当する」などの変な特約事項を付けられていないか、事前に契約書をしっかり確認しましょう。
敷金ゼロ物件もありますが、その多くは退去時に修繕費用を請求されます
礼金は昔の名残で残っている商習慣で、なぜか大家さんに支払わなければいけないお金です。
ちゃんとした請求理由が無い出費ですので、大家さんとの交渉によって無くしたり減額できる可能性があります。
大家さんへの交渉は、仲介業者にお願いすればOK
築古であったり駅から遠いような不人気物件などでは礼金ゼロで募集をかけている場合もありますので、出費を抑えたい場合は礼金ゼロ物件を狙うのも手です。
前家賃
物件の賃貸条件や住み始めるタイミングによっては、1ヶ月分の前家賃の支払いを求められる場合があります。
よっぽど強気な人気物件でなければ日割り+前家賃1ヶ月分などで請求されますので、基本的に入居者側が損をすることはありません。
最初に用意する現金が多くなるってだけの話ですね
仲介手数料
仲介手数料は賃貸契約が成立した時に仲介業者(いわゆる不動産業者)に支払う費用です。
一般的に入居者側からは0.55ヶ月分の賃料が手数料上限額となりますが、1.1ヶ月分までであれば”契約書等で明記されている限り”合法となります。
逆に言えば仲介手数料が1.1ヶ月分より多く請求されている場合は悪徳不動産業者ですので、ただちに断りましょう。
だいたいの物件は別の業者も扱えるので、断った足で違う店にGo
保証料
今の賃貸物件の多くは「連帯保証人を立てること」と「保証会社への加入」をセットで契約条件にしています。
保証会社は大家側へ家賃を保証するので本来はサービスを受ける大家側が費用を支払うべきですが、残念ながら支払いはなぜか入居者側に課される商習慣となっています。
不動産業界の悪習慣の一つです
初期加入料として家賃の0.5〜1ヶ月分、1〜2年毎の契約更新で似たような金額の支払いが発生します。
ちなみに保証会社に加入しても家賃を踏み倒すと保証会社から取り立てが来るので、入居者側にメリットはありません。
火災保険料
およそ全ての賃貸契約では火災保険への加入を契約条件としていますが、だからといって必ずしも”仲介業者が紹介する火災保険”に加入することはありません。
契約時や事前説明時に、あたかも指定保険じゃないとダメかのように雰囲気を出されるかもしれませんが、そんなことは一切ありません。
自分で選んで契約すれば、年間¥5,000程度で火災保険に加入することもできます。
仲介業者から提案された金額と自分で選ぶ手間を天秤にかけて、火災保険を選びましょう。
ただ業者も2年2〜3万円とか、めっちゃビミョいところを狙ってくるぞ
鍵交換費用
安全管理のため入居前の鍵交換を当たり前にする賃貸物件ですが、特約事項で鍵交換自体を無しとすることも可能です。
大家さんや管理会社との交渉が必要なので実際難しいですけどね…
一般的な差し込みタイプの鍵であれば、交換費用の目安は¥10,000〜¥15,000程度となります。
普通タイプの鍵交換に3万円〜5万円を盛ってくるような業者は悪徳ですので断りましょう。
その他
上記項目以外にも、仲介業者から防虫処理や防臭・消毒処理などの名目でオプション提示されることが多いですが、基本的には断りましょう。
やるのであれば自分で徹底掃除したり虫の侵入経路を塞いだ方がよっぽどまともな効果が出ます。
上記オプションには営業マンへのお布施以外の意味は無い
事前クリーニング費用の支払いが必要な物件も一部ありますが、それは本来であれば大家側が負担すべき費用です。
しかし人気物件であれば入居者側の立場が弱いので、必要経費として割り切る覚悟が必要です。
家具・家電費用
親元から離れて初めての一人暮らしをする人の多くは、家具や家電を購入しなければまともに生活が送れません。
しかし家具や家電は大型の出費となりますので、ある程度は初期費用として見積もっておく必要があります。
一般的な感覚で選ぼうとすれば1式揃えで約20万円程度、中古品や廉価品を織り交ぜて節約すれば約10万円程度の支出となります。
最初から揃えるとお金が厳しいって人は、最低限だけ激安品で揃えて余裕ができた時に買い足していきましょう。
なめくじには引越し用の段ボールを机兼食卓にしてた時期もあります
その他備品
家具や家電以外にも細々とした生活備品を揃える必要があります。
タオル、洗剤、収納用品、食器などなど、生活に必要な小物は多数あります。
最初は百均などでなるべく安く揃えるとしても、数万円〜10万円程度は見込んでおいた方が無難でしょう。
最後に
いかがだったでしょうか。
新社会人の一人暮らしに関わる生活費について大まかなイメージは掴めましたか?
基本的には平均の月18万円をベースにして、それぞれの生活スタイルに合わせて支出金額を調整しましょう。
そうすれば、よりリアルな数字になっていくと思います。
もし「自分の給料や貯金では厳しいな…」と感じたとしても、ある程度支出コントロールをすれば一人暮らしをできるかもしれません。
よろしければ節約に関する他の記事も参考にしてみてくださいね。
では次の記事でお会いしましょう!
またな
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