家計簿を付けると日々のお金の流れを把握することができ、余計な出費に気付くことで節約に役立ちます。
一方で、丁寧に家計簿を付けようとすると手間がかかり、三日坊主になってしまうことも…。
本記事では、家計簿の重要性と日々続けられるような省エネの家計簿の付け方について解説します。
初めて家計簿を付けようとしている方、今まで何回も挫折してきた方、ぜひ最後までお読みください。
しっかり家計簿を継続できたら、お金に強くなりますよ!
結論
- どれだけ簡単でもいいので、家計簿は1年以上続けること
- 無料の家計簿アプリで家計簿を付けるのが一番おすすめ
- 家計簿を自動化するには日々の出費の電子決済化が必須
家計簿の重要性と節約
家計簿とは収入と出費をメモして、自分や家族に関わるお金の流れを把握するための資料です。
常に家計簿を付ければ、以下の内容を知ることができます。
- 収入に見合ったお金の使い方をしているか
- 固定費の平均・相場感
- 想定以上の出費をしていないか
- 目的がダブった出費をしていないか(特にサブスク)
- 払う必要がない出費をしていないか
これらを常に把握することで、要らない出費を抑え節約に繋げることが可能です。
また大袈裟に聞こえますが、出費の傾向を知ることで「どこにお金をかければ幸せになれるのか=価値観」が分かり、今後のライフプラン構築にも役立ちます。
以上で分かる通り家計簿を付けることはとても重要であり、本来は大人全員が”必ず”家計簿を付けるべきなのです。

今の大人はお金の教育を受けてこなかったからやらないんだよな…
家計簿アイテム
さて重要性が分かったところで、実際の家計簿の付け方の解説に移りましょう。
家計簿を付ける方法にはいくつかありますが、自分がやりやすいものであればなんでも構いません。
大切なのは家計簿を付ける労力を最小化させて、意識せずとも続けられる方法を採ることです。

1ヶ月だけ完璧に付けるより、乱雑でもずっと付け続ける方が大切です
まず以下の家計簿を付ける”道具”について、順に解説します。
一通り読んで、自分に合いそうなものを選んでください。
- 無料アプリ
- 手書き
- エクセル(スプレッドシート)
①無料アプリ
個人的に言えば一番おすすめなのが無料アプリで家計簿を付けることです。

課金するかどうかは無料部分を使いこなした後で考えましょう
有名どころで言えば「Money Foward ME」、「Zaim」、「Moneytree」辺りです。
家計簿アプリの最も大きいメリットは、銀行口座やクレジットカード情報を連携すると請求項目とその金額が自動で入力されることです。
つまり最初の項目設定だけ済ませたら後は半自動で家計簿を付けてくれるので、継続力が大幅に増えます。
またそれ以外にも、いつでもどこでもスマホやPC画面で支出総額や予算をチェックできるのも魅力です。
クレジットカードを作ろう
家計簿アプリを最も有効かつ簡単に利用するために重要なことは、実は脱・現金支払い=電子決済化です。
日々の出費を電子決済化すれば、家計簿アプリに紐づけた銀行口座への請求で支出が自動記録されるようになります。

もし完璧に電子決済化したら家計簿も完全自動化可能や
現在主流の電子決済手段は①クレジットカードと②電子マネーですが家計簿の完全自動化を目指すとなるとクレジットカードが必須となります。
なぜなら電子マネーは利便性が高い反面、チャージ限度額や1回の決済限度額が数万円程度で上限をかけられているからです。
普通に生活していれば、電子マネーの上限額を超えるような出費というのはそれなりにあります。
よって完全電子決済化を実現するには、現状ではクレジットカードが必須となります。
まだクレジットカードを持っていない場合は、最低1枚はクレジットカードを作っておきましょう。

ついでにクレカのポイ活で節約もできますしね
②手書き
一番手間がかかる反面、スマホやPC操作が苦手な人でもできるのが手書き家計簿です。
また書き方が自由ですので、自分の付けやすかったり見やすかったりするフォーマットを設計できるのも利点です。
ただし家計簿で重要なのはあくまで継続することですので、記載内容を細かくし過ぎないことをおすすめします。

学生の時の授業ノートと一緒で、丁寧に書くことを目標にしちゃダメや
また文字が小さかったり乱雑に書き過ぎて、後で見返し辛くならないように注意しましょう。
③エクセル(スプレッドシート)
自分で好きなように家計簿を付けたい、でも手書きや電卓計算がダルいという方はエクセルを使うと良いでしょう。
エクセルであれば、簡単な関数を使って出費金額の合計や予算との差額などを自動で算出することができます。
もしエクセルが入っていないタブレットやPCで家計簿を付けたい場合は、Googleスプレッドシートがおすすめです。

操作感や機能はエクセルとほぼ同じで、無料で使えます
MacユーザーであればNumbersでも同じように利用できます。
家計簿の付け方
さて具体的な家計簿の付け方を難易度別の3種類に分けて解説します。
いずれか一つ、1年以上続けられそうと感じる方法を選択してくださいね。

最低1年は続けないとデータの信頼性が無いぞ

1年に1回の税金支払いとかボーナスが年1回の方とか色々ありますからね
もちろん最初は簡単なものから始めて、途中で変更するのでも大丈夫です。
簡単家計簿(初心者向け)
まずは一番簡単な家計簿の付け方から。
簡単家計簿では、収入や支出の記録において細かな項目は追いかけません。

徹底的に簡略化します
銀行残高と財布の中身の変化を1ヶ月毎にチェックして、とにかく収入と支出の合計金額のみを記載し続けてください。
ただし、誰しも隔月や数ヶ月毎などの不定期な収入や支出が起きます。
よって月ごとに大きな収支変動が起きると思いますが、そこは気にせずとにかく1年間家計簿を続けて平均収支を出しましょう。
また本来ならば以下のような数年に1回起きるような大型支出は、1ヶ月分の平均額を出して家計簿に組み込むべきですが、簡単家計簿では無視します。
- 車の一括購入や車検代
- 家賃や保険の契約更新料
- 自宅の修繕費
- 引越し代
- 子どもの入学費 など

面倒な計算は省いて続けることを優先しよう
そうして1年間家計簿を付け続ければ、大雑把な自分の1ヶ月毎の平均収支を肌感覚として把握できるようになります。
初めて家計簿を付けるという方は、ここまででも十分です。
また過去に家計簿に挑戦して挫折した経験がある方も、ここまでの作業量で止めましょう。
普通家計簿(中級者向け)
過去に家計簿付けをそれなりに続けられていたり、飽き性ではない自信がある方は普通家計簿に挑戦しましょう。

今の家計簿の付け方を変えたい方も参考にしてください
さて普通家計簿では、簡単家計簿でも見る銀行残高+手持ち現金の変化以外にも、以下の例のように大雑把な項目に分けて収支を記録していきます。
- 収入(月給+ボーナスの月平均額)
- 固定費(家賃やローン返済、税金、サブスク代など)
- 準固定費(水道光熱費、食費、通信費、交通費など)
- 変動費(交際費、日用品、服代、その他)
また簡単家計簿で省いた以下のような支出も、ザックリの推測でいいので1ヶ月分の平均額を算出した上で家計簿に組み込んでください。
- 車の一括購入や車検代
- 家賃や保険の契約更新料
- 自宅の修繕費
- 引越し代
- 子どもの入学費 など
ここで大事なことは「固定費」、「準固定費」、「変動費」で支出を分類することです。
ちなみに固定費とは月毎で完全に定額の支出、変動費は理屈上¥0まで削れる支出、準固定費はそれ以外の支出です。

大型支出の平均額は固定費扱いでOK
この3分類で記録しておくことで、家計の”余力”を可視化することができます。
例えば変動費を限界まで抑えているのに更に節約が必要な場合、それは固定費+準固定費が過多で家計に余力が無いと言えます。
そうなると固定費で最も割合を占める住居関係の費用を見直す必要がでてきます。
逆にやたらと変動費だけが高ければ、大いに節約の余地があると判断できたりします。
精細家計簿(上級者向け)
簡単な家計簿の付け方ではないですが、参考までに精細家計簿について解説します。
根気があり性格な几帳面の方、あるいは数字やデータに強い方はチャレンジしてみましょう。
当然ながら、家計簿の難易度が上がるほど正確に家計収支を把握できますからね。
さて精細家計簿の作り方とは、ずばり「統計局データと同じ内容で家計簿を作ること」です。

統計局とはデータの収集&公表を担当している総務省の管轄組織です
統計局では数ヶ月毎や1年毎での家計平均収支の統計データを定期的に公表しています。
つまり統計局の真似をして家計簿を付ければ、「全国平均と比べてどうか」など他人と自分の家計簿を比較できるようになります。
例えば2023年4月の月報では以下のようなデータが公表されています。

表の左列「費目」と同じように家計簿を付けておけば、こういった最新データと比較しつつ「ここは節約できてるな、ここは使い過ぎだな」と判断できる訳です。

費目分類の仕方はコチラをチェック!
ただし精細家計簿を作る際の道具はエクセル(スプレッドシート)一択となりますので頑張りましょう。
また当然のように以下の支出も、1ヶ月分の平均額を算出した上で家計簿に組み込んでください。
- 車の一括購入や車検代
- 家賃や保険の契約更新料
- 自宅の修繕費
- 引越し代
- 子どもの入学費 など
家計簿をこのレベルまで細やかに記録できるようになればお金の流れの把握力は格段に強くなり、異常な支出にすぐ気づいたりピンポイントでの節約術を実践できるようになります。
可能な方は、ぜひこのレベルを目指しましょう。
最後に
いかがだったでしょうか。
本記事では「家計簿の重要性と日々続けられるような省エネの家計簿の付け方」を解説しました。
再三述べていますが、家計簿はどれだけ細かく記録するより、まずは長く続けることが最も重要です。
自分が無理なくできる範囲で”1年間以上”続けられそうな方法を選び、そして実践してみてください。
簡単家計簿での1ヶ月に1回の記録だけでも、続ければ自分を取り巻くお金の流れに興味が湧き、マネーリテラシーがしっかり上がっていきますよ。
ゆくゆくはこの家計簿データを元に、自分や家族が楽しく過ごせるためのライフプランを立てていきましょうね。

では次の記事でお会いしましょう!

またな
- どれだけ簡単でもいいので、家計簿は1年以上続けること
- 無料の家計簿アプリで家計簿を付けるのが一番おすすめ
- 家計簿を自動化するには日々の出費の電子決済化が必須
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