『みんなの銀行』ってひと頃急に騒がれ始めましたよね。
月間検索ボリュームを見てみると2021年10月から11月にかけて倍増しています。
そんな話題の『みんなの銀行』とは何なのか、使って大丈夫なのか、投資家目線ではどうなのかを紹介していきます。
そして話題になった一番の理由『お友達紹介プログラム』についても解説します。
みんなの銀行の銀行を使うことでお得になれるのかが分かるようになりますので、どうぞ最後までお付き合いください。
結論
みんなの銀行って?
みんなの銀行とは、2021年5月にサービスインした非常に新しいネット銀行サービスです。
銀行の新たな価値創造を目指して若年層取り込みを意識した実験的な取り組みがなされています。
実際にみんなの銀行のTOPページを見るだけで、「あっ、今までの銀行と違うな」ということが分かります。
明らかに未来のメイン顧客である若年層を取りにいっているデザインやUIです
みんなの銀行はどこが運営しているサービス?
みんなの銀行自体は株式会社みんなの銀行が運営していますが、その経営母体は「ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)」です。
FFGについての詳細
2007年設立の比較的新しい金融グループですが、その中には福岡銀行・熊本ファミリー銀行・十八親和銀行が含まれており地方銀行の合体ロボみたいな会社です。
設立同年に東証一部に上場(8354)しています。
日本で一番大きい株式市場である東証一部に上場しているということは、厳しい上場審査をクリアした一定の社会的信頼性がある企業であると解釈できます。
みんなの銀行は安全なの?
金融機関としての最も大事なものは信頼性と安定性であると言えます。
FFGが2007年設立とまだ歴史が浅いのはマイナスですが、上場をキープできているので信頼性としての最低ラインは超えていますね。
しかし新たなビジネスモデルの創造を目的としてやや実験的なアプローチを今後も取る可能性があります。
突然金融や経営システムが変化するかもしれませんので、預金は保険制度で保護されている1000万円以内としたほうが無難かと思われます。
みんなの銀行の特徴とサービス
全ての銀行サービスがスマートフォンで完結する
かなり実験的な手法ですね。
総務省の調査によると令和2年時点でスマートフォンの保有率は86.8%とされています。
みんなの銀行はスマートフォンを持っていないと使えませんので、穿った見方をすればスマートフォンを持っていない顧客層13.2%を切り捨てているとも言えます。
スマートフォンの保有率は年々増加しており、特に若年層で持っていない人はほぼいないと思われます。
スマートフォン前提のサービスは、未来の顧客を意識したと言えるデザインですね。
キャッシュカードが存在しない
これも面白い試みですね。
「スマートフォンで全てを完結させる」というコンセプトに沿う非常に理に叶ったシステムです。
現時点ではATMの覇権を握っているセブン銀行ATMとのみ連携して入出金するという点も好感が持てます。
完全キャッシュレス時代を見据えて余計なコストをかけないという企業姿勢が見えますね。
非金融企業とパートナーを組んでいる
パートナー企業を増やして「そのサービスとみんなの銀行間でのお金の流れ」を柔軟にしていくと思われます。
ピクシブ(クリエイターとそのファン)をパートナー企業の第一号に選んだ点も、広告を兼ねて戦略的に動いていこうという意識が伺えて個人的には好感が持てます。
ただ、現時点ではパートナー企業は少ないのでみんなの銀行の強みとまではなっていません。
今後の展開に期待ですね。
お友達紹介プログラムで顧客拡大を狙う
お友達紹介プログラムというのは、既存ユーザーに紐づけられた紹介コードを使って口座を解説すると1,500円が既存ユーザーと新規ユーザーに付与されるというものです。
広告戦略としては至ってオーソドックスなやり方ですね。
後発の銀行として顧客を獲得するために多少の先行投資・バラまきを広告費として組み込んでいるということです。
報道によれば「2021年11月時点でアプリのダウンロード数は46万件に到達した」とのことですので十分にその効果が出ています。
しかし投じられる広告費は無尽蔵ではありませんので、ある程度顧客が囲い込めた時点でプログラムは縮小していくものと思われます。
投資家としての使い勝手はどう?
2022年2月時点では、証券会社とはパートナーになっていませんので優先順位は高くありません。
『Wallet』と呼ばれる普通預金サービスでは金利0.001%ですので特に強みもありません。
今後の発展性に期待ですね!
じゃあ一般ユーザーとしての使い勝手は??
「余計なものは持ち歩きたくない、財布もできたら無くしたい」といったミニマリストに近い感覚をお持ちの方にはとても面白い銀行だと思います。
自分の資産を全て預けるのではなく、「使っていいお金」を口座に入金しておきスマートに支払いを済ませる。
万能プリペイドカードのように、あるいは電子財布のように使うのがいいかと思われます。
現在の預金や支払いに関わる金融システムは複雑になり過ぎています。
日々使うお金をシンプルにそしてスマートに管理したい方にはとてもお勧めできる銀行です。
こういう新しい価値を創造しようとしている企業は、今後もユーザーフレンドリーなシステムを発展させてくれます
1500円貰えるお友達紹介プログラム
実際に口座を開設してみましたが、10分どころか5分で作業完了して翌日には入金されました
口座開設の手順
まずスマートフォンにてGoogle PlayもしくはApp Storeにて「みんなの銀行」アプリをダウンロードします。
インストールが完了したらアプリを起動して、以下の手順通りに操作をします。
やってみれば分かりますがめちゃくちゃシンプルな開設手順です。

ビデオ通話って銀行の人と喋るの?やだなぁ
一言も会話しませんでしたよ?
ビデオ通話が始まると、指示コマンドが画面上に表示されます。
その指示に沿って自分の顔と確認書類をカメラに写したらもう終了です。
唯一、顔と確認書類を写すコマンド時に「枠内」という指示がいまいち理解し辛かったですが、顔の下に書類持って写っていればOKでした。
最後に
みんなの銀行は、今までにない新しい銀行の形を提案しているとても面白いサービスです。
コンセプトがはっきりしている分、これからのデジタルネイティブ世代には刺さっていくのではないでしょうか。
なめくじ個人としても、こういう新しい価値を創造していこうとする企業はとても好きなので今後に期待したいと思います!
面白そうな企業ですし配当利回りも悪くなかったので、FFGの株も買ってみました
